脳卒中×触診 【薄筋―縫工筋―半腱様筋】 鵞足と片麻痺歩行の関係
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今回は鵞足を構成する筋の触診をしていきます。
鵞足を構成する筋の詳細
鵞足を構成する筋は3つあります。
鵞足と片麻痺歩行の関係
・鵞足を構成する3つの筋は下腿筋膜にも停止をしています。
・脳卒中の方はアキレス腱の部分が固く、腓腹筋の内側頭と外側頭が下方に下がっている方が多くいらっしゃいます。
・腓腹筋の内側頭と外側頭が下方に下がるとその緊張を代償しようとし、鵞足を構成する筋が過剰に活動する事があります。それにより鵞足を構成する停止部の疼痛に繋がります。
・しかし脳卒中の方は鵞足を構成する筋の筋緊張を高めることが出来ない可能性があることも留意すべき点です。
以下の図をご覧ください。
・こちらの図は非麻痺側下肢と麻痺側下肢の個々の筋において、その体積を調べた研究です。
・薄筋のみ麻痺側下肢において筋の体積が大きい傾向である一方で、縫工筋と半腱様筋に関しては非麻痺側の下肢と比べて萎縮している傾向にあります。
・したがって下腿の筋とともに鵞足を構成する筋の筋緊張低下に対して介入する必要性もあります。
骨標本をもとに筋の起始・停止と作用を確認
鵞足を構成する筋の触診
まとめ
鵞足筋群が短縮すると膝が伸びづらくなり、歩行推進に悪影響となります。また低緊張だとロッキング歩行が誘発されます。しっかり触診し,治療につなげることが重要です。
執筆
氏名 西坂 拳史朗
所属 STROKE LAB
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)