Vol.513.脳卒中患者に対するニンテンドーWii fitベースのバランスリハビリの有効性
脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方はこちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」 臨床に即した実技動画も配信中!こちらをClick!!(YouTube)
STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!上記写真をClick!! PDFでもご覧になれます。→PDF
カテゴリー
タイトル
●脳卒中患者に対するニンテンドーWiifitベースのバランスリハビリの有効性
●原著はEffectiveness of Wii-based rehabilitation in stroke: A randomized controlled studyこちら
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
●患者に対するWii Fitの治療の実際を見て、その性能の良質さと患者の反応を見て論文でも学習しようと思い本論文に至る。
内 容
目的
●脳卒中患者における従来のリハビリテーションに対する治療手段としてニンテンドーWiifit®ベースのバランスリハビリテーションの有効性を調査した。
方法
●研究期間中に70人の脳卒中患者が評価された。対照群は従来の運動療法のみ実施した。
●研究のアウトカムは、BBS、Functional reach test、脳卒中患者の姿勢評価スケール、TUG、開眼と閉眼での静的バランスでした。患者がどちらの群か分からないようにされた評価者は、ベースライン、直後(治療後)、研究終了後4週間(フォローアップ)で評価を行った。
結果
●Wii Fitでトレーニングした群では従来のリハビリ介入よりもよりBBS、Functional Reach Test、開眼閉眼立位での前後左右の重心動揺、麻痺側への体重移動中の重心動揺で有意に改善が見られた。
●ニンテンドーWiiを使用したエクササイズは脳卒中患者の静的および動的バランスを改善するための従来の治療に対する有用な補助療法となる可能性がある。
私見・明日への臨床アイデア
●Wii fitは安価かつ大企業が作成していることもあり、とても良質でゲームも面白い。リハビリのために作られたゲームはまだまだ面白さには欠ける印象である。安価でどこでも手に入るようなものであれば、自宅での自主トレなどにも繋ぐことが出来ると考える。健康志向の世の中、今後このような機器の発達も進むと思い、要注目である。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
脳卒中の動作分析 一覧はこちら
塾講師陣が個別に合わせたリハビリでサポートします
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)