【質問】保険外・自費リハビリ施設で高次脳機能障害への机上評価を行う際の注意ポイントは何?
保険外、自費リハビリ施設での高次脳機能障害の注意ポイントは?
MMSEやその他のスクリーニング検査を行う際は、これらの検査が確定診断ではなく、あくまでスクリーニングツールであることを理解し、結果に基づく適切な対応を行うことが重要です。認知症の疑いがある場合は、専門医による詳細な評価が必要になります。
他にも注意すべきポイントは?
高次脳機能障害の机上評価に関して考慮すべき他のポイントとして、以下の点が挙げられます。
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個々の患者様の特性に応じた評価: 高次脳機能障害の症状は個人差が大きいため、患者様一人ひとりの特性、生活背景、症状の特徴に応じた評価が必要です。一般的なバッテリー評価では見逃されがちな、個別のニーズや問題点に対応できるよう、柔軟な評価アプローチが求められます。
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多職種連携: 高次脳機能障害の評価と介入には、医師だけでなく、臨床心理士、作業療法士、言語聴覚士など、多職種の専門家の連携が非常に重要です。各専門家が持つ視点やスキルを統合することで、より包括的な評価とサポートが可能になります。
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継続的なフォローアップと評価の重要性: 高次脳機能障害は時間とともに変化することがあります。初期の評価だけでなく、定期的なフォローアップと再評価を行うことが、患者様の状態の変化に適切に対応し、必要なサポートを提供するために重要です。
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患者様とのコミュニケーション: 評価プロセスにおいては、患者様が抱える不安や疑問に対して、適切に対応することが大切です。評価の目的、プロセス、潜在的な結果について十分に説明し、患者様の理解と同意を得ることが必要です。
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情報のプライバシーと機密性の保護: 患者様の評価データや個人情報の取り扱いには、最大限の注意を払い、プライバシーと機密性を保護するための適切な措置を講じる必要があります。
これらのポイントを踏まえることで、高次脳機能障害の評価がより精密かつ患者様にとって有益なものとなります。
参考サイト→こちら
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)