vol.350:頸部痛と筋厚の関係性 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方はこちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」 臨床に即した実技動画も配信中!こちらをClick!!(YouTube)
STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!上記写真をClick!!
カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
頚部痛の有無による深部頸部屈筋の厚さの比較
A Comparison of the Deep Cervical Flexor Muscle Thicknesses in Subjects with and without Neck Pain during Craniocervical Flexion Exercises
?PubMed Ilsub Jun J Phys Ther Sci. 2013 Nov; 25(11): 1373–1375.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・頸部痛の有無で頸部筋の厚さにどう違いがでるか知りたかったため。
内 容
背景・目的
・本論文の目的は深部頸部屈筋(頭長筋と頸長筋:DCF)と胸鎖乳突筋(SCM)の筋厚が頸部通の有無の違いで差があるかを検討する。
方法
・40名の学生
・20名の頸部痛ありグループ、20名の頸部痛なしグループ
・筋厚は超音波を用いて計測した。
・craniocervical flexion exercise (CCFE)は背臥位にて頸部屈曲する運動とした。頭部の下に圧力を計測できる機器を用意し、被験者には徐々に頭部圧を上昇するように指示した。
結果
表:実験結果 Ilsub Jun (2013)より引用
・頸部痛群ではCCFEの圧が増加するほど、SCMの筋厚が増加した。
・頸部痛なし群では筋厚に有意差は見られなかった。
私見・明日への臨床アイデア
・頸部痛群は深部屈筋より表層にある胸鎖乳突筋の筋厚が動作時に厚くなりやすいことがわかった。胸鎖乳突筋の緊張の高さが痛みの原因のひとつなのかもしれない。
職種 理学療法士
塾講師陣が個別に合わせたリハビリでサポートします
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)