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vol.389:大腿直筋の正常MRIと歩行時の役割 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー

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カテゴリー

バイオメカニクス・神経系      

タイトル

大腿直筋の正常MRIと歩行時の役割 Normal anatomy and strains of the deep musculotendinous junction of the proximal rectus femoris: MRI features.PubMed Gyftopoulos S et al.(2008)      

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

・立ち上がりや歩行の際に、大腿直筋の活動を評価・介入することは多い。その為、適切に触診ができ、機能をイメージできるようにニ関節筋について詳細に知りたいと思い本論文に至る。      

内 容

背景

  ・大腿直筋は、大腿四頭筋群の前方表面部を形成する長い紡錘形の筋肉である。   ・主な機能には、膝伸展と股関節屈曲が含まれます。大腿直筋近位部には、下前腸骨棘から生じる直接的な頭部と、寛骨臼上縁および股関節部からわずかに下方および後方に生じる間接的頭部の2つの起源がある。      

目的

  ・大腿直筋近位部の大腿骨上の正常なMRI解剖学的構造を定義すること。      

方法

  ・47人の患者(23人の男性、24人の女性、年齢範囲、30〜71歳、平均年齢、44歳)の50のMRI研究において、大腿直筋の正常なMRI解剖学的構造の検討を行った。      

結果

    ・大腿直筋の2つの腱の起源である直接的および間接的頭部は、すべての場合において axial images上で線状の低信号構造として最適に同定された。   ・直接的な頭部は、下前腸骨棘に由来し、間接的な頭部は、寛骨臼からわずかに遠位および後方より発生した。2頭の頭部は、その起源より約1cm下で結合腱を形成した。   ・腱は、球状構造から筋繊維の前方および内側に位置するブーメラン様構造に変化した。   ・結合した腱の前方成分は、より遠位で大腿直筋の前部筋膜と混合された。   ・結合した腱のより後方の部分は、大腿直筋の筋腹の中に徐々に埋め込まれ、長い、内部物質として筋硬化性接合部を有する深い腱を形成した。   ・大腿直筋および深部筋腱接合の2つの起源は、冠状の画像上でも明瞭に見られたが、saggital画像上ではあまり最適に視覚化されなかった。    

関連する文献より

・RF筋肉の近位3分の1および残りの筋繊維は、それぞれthe anterior inferior iliac spineおよびsuperior acetabular ridgeに付着する2つの異なる近位腱から生じる。RFの近位領域および残り部分は、異なる運動神経枝によって別々に神経支配される。これらの解剖学的特徴に基づいて、RF内の2つの筋腱ユニットは、中枢神経系によって異なる戦略によって制御され、異なる機能的役割を果たすと推定することができる。   ・swingからstanceへの移行中は、RF筋全体が膝伸筋として働く。RFの近位領域は、stanceからswingへの移行およびswingの間に局所的に活性化される。   Regional neuromuscular regulation within human rectus femoris muscle during gait.Kohei Watanabe et al.J Biomech. 2016 Jan 4;49(1):19-25. doi: 10.1016/j.jbiomech.2015.11.010. Epub 2015 Nov 18.      

私見・明日への臨床アイデア

・解剖をより深く知る事で、その筋の役割をより深く考察できると感じた。各々の筋でも支配する運動神経は異なる。どのタイミングで、筋のどの部分がしっかり発揮してほしいのかを自身の中に持ち、介入する事が大切と感じた。大腿直筋においては、膝伸筋としては働いていても、股関節屈筋としての機能が弱い等があり得る。      

氏名 覚正 秀一

職種 理学療法士

 

 

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