vol.214:頸椎性頭痛と顎関節症に対する治療選択   脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
  1. HOME
  2. ブログ
  3. バイメカ
  4. vol.214:頸椎性頭痛と顎関節症に対する治療選択   脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
バイメカ

vol.214:頸椎性頭痛と顎関節症に対する治療選択   脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー

脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方はこちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」 臨床に即した実技動画も配信中!こちらをClick!!(YouTube)

 

 

 

 

 

キャプチャ

STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!?上記写真をClick!!?

 

 

カテゴリー

バイオメカニクス

 

タイトル

頚椎性頭痛と顎関節症に対する治療選択

Orofacial manual therapy improves cervical movement impairment associated with headache and features of temporomandibular dysfunction: a randomized controlled trial.?PubMed von Piekartz H et al.(2013)

 

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

・以前の論文サマリで顎関節に対する頸椎を提示したが、頸椎の障害に対する顎関節の関わりに興味があり本論文に至る。

 

内 容

背景

・頚椎性頭痛(CGH)は、頸椎の障害から生じる頭痛のサブグループとして認識される。(頚椎の関連痛は、上位頚椎の場合、頭部・顔面・首回りに出現します。下位頚椎の関連痛は首回り・肩甲骨周り・上腕~前腕にも出現することがあります。)

 

・頸椎と顎関節は相互的に関わっており、顎関節症(TMD)の原因の一つに頸椎原性の頭痛(CGH)があるという報告がある。

 

目的

 

・研究目的は、CGHの特徴とTMDの徴候を有する患者において、頸椎の徒手療法に加えて口腔顔面治療を行った場合と頸椎の徒手療法のみを行った場合で、どちらが効果的か評価・治療を行いその結果を知る事であった。

 

方法

 

・この研究では、3ヶ月以上頭痛があり、CGHおよびTMDの特徴を有する43人の患者(そのうち27人の女性)が、頚椎の徒手療法のみ(通常のケア)または通常のケアに加え口腔顔面の徒手療法を受けるように無作為に割り当てられた。38名の被験者(そのうち女性25名)が、すべての分析を6ヶ月のフォローアップで完了した。

 

・被験者は、ベースライン、6回の治療セッション後(3ヶ月)、および6ヶ月間のフォローアップ後で評価された。

 

・口腔顔面ケアグループでは、治療は患者に個別化された咀嚼トリガポイント・筋緊張の是正および顎関節の制限を扱った。通常ケアグループは、患者に個別化された頸椎の徒手療法のみ(場合によってセルフトレーニング)を受けた。

 

・結果の基準は、疼痛の程度、頚椎C1-2屈曲回旋テスト(ゼブリスを併用:ドイツで開発された超音波方式のモーションアナリシスシステム)とC3の手動検査(前後方向の関節副運動のテスト)であった。

 

結果

 

・通常のケアに加えて口腔顔面治療を受けた群は、治療期間後、頚椎の障害の全ての局面において通常のケアのみと比べ改善を示した。

 

・6ヶ月間の追跡調査を行ったが、通常のケア群ではいずれの時点でも改善が観察されなかった。

 

・被験者は、ベースライン測定において、頸椎ROM(FRTを含む)の制限を明確に有していたが、口腔顔面治療を行った群はほぼ全ての頸椎ROMがベースライン評価時から3ヶ月評価時点で改善を示した。これは通常ケアを受けている場合には当てはまりませんでした。しかし、3か月と6か月の比較では改善は大きな差はありませんでした。

 

・これらの結果は、頭痛を有する患者を評価・治療する際に、頸椎においてのみ治療を行い失敗したときに顎関節症の兆候を評価し治療すべきであることを示している。

 

私見・明日への臨床アイデア

 

・頸椎と顎関節は相互的に関わっており、双方の評価を行った上で、個別性に合わせて双方の治療を行った方が効果的である場合があることが示された。トータルで診ないと、関連部位で記憶された誤情報が是正されず、局所の持ち越し効果も低減してしまうかもしれない。局所を治療した際に、次に見えてくる問題点も考え臨床に挑みたい。

 

 

 

氏名 覚正 秀一

職種 理学療法士

 

 

 

論文サマリー 一覧はこちら

 

脳卒中自主トレ100本以上 一覧はこちら

 

 

 

 

病院内 スタッフ育成サポート

 

 

教育写真

スタッフ教育を効率的に進めてみませんか?

 

ハンドリングや中枢神経系への教育は、STROKE LABへご相談ください。

 

 

 

 

 

CATEGORY

 

FOLLOW US

STROKE LABの記事は各種ソーシャルメディアでも配信中。今すぐフォローして最新情報をチェックしてください。

FOLLOW US

STROKE LABの記事は各種ソーシャルメディアでも配信中。今すぐフォローして最新情報をチェックしてください。

CATEGORY

関連記事

Social Media フォロー↓↓↓
誠心誠意の機能回復サポート
脳卒中・パーキンソン病専門の個別リハビリ施設
病院リハ継続・更なる機能回復を目指します。
〒113-0033 東京都文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
03-6887-5263
〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満6-3-16 梅田ステートビル2階
03-6887-5263
ACCESS