vol.254:視覚フィードバック付きスクワットと外反膝 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
Q角が増加した健常成人の内側広筋斜走線維と外側広筋に対する視覚フィードバック付きスクワットの効果
The effects of squatting with visual feedback on the muscle activation of the vastus medialis oblique and the vastus lateralis in young adults with an increased quadriceps angle?PubMed Pil-Neo Hwangbo J Phys Ther Sci. 2015 May; 27(5): 1507–1510.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・スクワット動作はやり方により鍛えられる部位が変わる。視覚フィードバックにより意図した筋を鍛えられるか検討した論文を見つけ、興味を持ったため読もうと思った。
内 容
背景・目的
・Q角の増大は膝蓋大腿関節(PF関節)の圧を増加させ、膝前面痛の原因となる。この角度の増大は内側広筋斜走線維(VMO)と外側広筋(VL)のインバランスによって生じる。
・本研究はQ角増大を呈する健常成人に対し、視覚フィードバック付きスクワットがVMOとVLの活動にどう影響を与えるか検討する。
方法
・Q角増大した20名の若年健常成人
・実験群(視覚フィードバック付きスクワット:VSG)と対照群(視覚フィードバックなしスクワット:SG)の2群に分けた。
・鏡に取り付けたマークにそってスクワットをすることで視覚フィードバックとした。
・筋電計にてスクワット膝屈曲90°時のVMOとVLの筋電位を計測した。
・介入は6週間
結果
表:実験結果 Pil-Neo Hwangbo (2015)より引用
・両群ともに介入後にVLの筋電位の増大が得られた。
・SG群はVSGに比しVLの筋電位増加が有意に大きかった。
・VSG群のVMOで介入後の有意な筋電位増加が見られた。
私見・明日への臨床アイデア
・視覚フィードバックにより効率的にVMOの筋電位を高められることがわかった。鏡に印をつけて運動軌跡のフィードバックにするのは良いアイデアだと感じた。臨床で使っていきたい。
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)