vol.322:立ち上がり動作における膝関節角度と腹筋群活動 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
バイオメカニクス
タイトル
立ち上がり動作における膝関節角度と腹筋群活動
Abdominal muscle activity according to knee joint angle during sit-to-stand
?PubMed Juri Eom J Phys Ther Sci. 2016 Jun; 28(6): 1849–1851.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・膝角度と体幹屈筋群の関係性を調べた論文を見つけ読みたいと思ったため
内 容
背景・目的
・本論文は膝関節角度と腹筋群の活動を検証する。
方法
・30名の健常成人(直近半年で腰痛なし)
・膝関節角度を60°、90°、120°として立ち上がり動作を行った。
・表面筋電図を外腹斜筋、内腹斜筋と腹横筋、大腿直筋に貼付した。
結果
表:実験結果 Juri Eom (2016)より引用
・膝屈曲角度が増加するにつれて、大腿直筋、外腹斜筋、内腹斜筋と腹横筋の活動が増加することが表からわかる。3つの角度に有意差が得られた。
私見・明日への臨床アイデア
・屈曲角度が大きくなるほど大腿直筋や腹筋群の活動が高まっており、より努力的に立つ必要があることがわかる。これは前方に位置する足部上へ身体重心を持っていくために上記筋群が活動する必要があったためと考えられる。膝を屈曲位で立ち上がることができるよう身体や環境を整えていく必要があると感じる。
職種 理学療法士
塾講師陣が個別に合わせたリハビリでサポートします
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)