vol.408:パーキンソン病における運動誘発性の効果量とは?システマティックレビューとメタアナリシス – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
  1. HOME
  2. ブログ
  3. 論文アイデア
  4. vol.408:パーキンソン病における運動誘発性の効果量とは?システマティックレビューとメタアナリシス
論文アイデア

vol.408:パーキンソン病における運動誘発性の効果量とは?システマティックレビューとメタアナリシス

脳神経系論文に関する臨床アイデアを定期的に配信中。 Facebookで更新のメールご希望の方はこちらのオフィシャルページに「いいね!」を押してください。」 臨床に即した実技動画も配信中!こちらをClick!!(YouTube)

 

 

 

 


 

STROKE LABでは療法士向けの脳科学講座/ハンドリングセミナーを行っています!上記写真をClick!!

 


 
 
 
 
PDFでもご覧になれます。→
PDF
 
 

 

カテゴリー

神経系
 
 
 

タイトル

パーキンソン病における運動誘発性の脳由来神経栄養因子の増加:システマティックレビューとメタアナリシス

Exercise-induced increase in brain-derived neurotrophic factor in human Parkinson’s disease: a systematic review and metaanalysis. Mark A. Hirsch et al.(2018)

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

・ISPRM 2019(第13回国際リハビリテーション医学会世界会議)での口演 “Neuroplasticity, Exercise and Parkinson Disease: from Bench Research to Clinical Application” を拝聴した際に紹介されていたので詳細を知りたいと思った。
 
 
 

内 容

・運動の生理学的効果はシナプス形成、血管形成、神経形成など、パーキンソン病(PD)の脳において可塑性に関連する事象に影響を与える可能性がある。
 
・自発運動による脳由来神経栄養因子(BDNF)の産生はラットで示されており、神経変性疾患患者のリハビリテーション介入の神経可塑性効果に重要な役割を果たすと考えられている。
 
・運動誘発性のBDNF変化の根底にある生理学的メカニズムは、PDではよく理解されていないが、長期増強および長期抑制メカニズムを含む可能性がある
 
・PDにおけるBDNF血中濃度に対する運動誘発効果に関する個々の研究の効果量をまとめたレビューはない。
 
 
 

方 法

・開始から2017年6月まで、MEDLINE、EMBASE、Cochrane Library、PsycINFO、PubMedを検索した。
 
・適応基準
1)PDと診断された人が参加者であること
2)対照群の有無にかかわらず前向きの介入デザインを使用している
3)運動トレーニングまたは運動介入の要素を含んでいる
4)神経栄養因子を評価している
5)英語で書かれていること
6)査読付きのジャーナルに掲載されていること
 
・文献抽出の結果は図1の通り
 

 
 
 

結 果

・6件すべての研究においてBDNF血中濃度レベルの改善が認められた。
 
・2件のRCTから統合したBDNFレベルの変化スコアは、有意な効果量が得られた(標準平差2.06、95%CI 1.36〜2.76)
 

 
・2件のRCTから統合したUPDRS – PARTIII運動項目について有意な効果量を示した(標準平差 − 5.53、95%CI −10.42〜 − 0.64)
 

 
・エクササイズの方法は理学療法、作業療法、レジスタンストレーニング、トレッドミルトレーニング、エリプティカル(クロストレーナー)、Wii System Fit、stabilometric platformなど研究によって多様であった。
 
・1件を除いてほかのすべての研究で、理学療法士による運動介入が報告されている。
 
 
 

私見・明日への臨床アイデア

・パーキンソニズム患者の血清BDNFレベルと線条体ドーパミントランスポーター(DAT)には正の相関がある。BDNFレベル増加は、PD患者のDATに対する保護効果を有することが示唆されている。
 
パーキンソン病患者に運動習慣をつけてもらうためのエビデンスとして提示できる内容である。
 
 
 
 

氏名 Satoshi Ohwa

職種 理学療法士

 

 

 

パーキンソン病に役立つ動画

 

 
 
 
 
脳卒中の動作分析 一覧はこちら

 

論文サマリー 一覧はこちら

 

脳卒中自主トレ100本以上 一覧はこちら

 

 

 

 

塾講師陣が個別に合わせたリハビリでサポートします


 
 
 
 
 
 

 

 

CATEGORY

 

FOLLOW US

STROKE LABの記事は各種ソーシャルメディアでも配信中。今すぐフォローして最新情報をチェックしてください。

FOLLOW US

STROKE LABの記事は各種ソーシャルメディアでも配信中。今すぐフォローして最新情報をチェックしてください。

CATEGORY

関連記事

Social Media フォロー↓↓↓
誠心誠意の機能回復サポート
脳卒中・パーキンソン病専門の個別リハビリ施設
病院リハ継続・更なる機能回復を目指します。
〒113-0033 東京都文京区本郷2-8-1 寿山堂ビル3階
03-6887-5263
〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満6-3-16 梅田ステートビル2階
03-6887-5263
ACCESS