パーキンソン病の立位保持と振動刺激 /専門リハビリ施設 論文発信 vol.314 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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パーキンソン病の立位保持と振動刺激 /専門リハビリ施設 論文発信 vol.314

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カテゴリー

バイオメカニクス、神経系

 

タイトル

Effect of Muscle Vibration on Postural Balance of Parkinson’s Diseases Patients in Bipedal Quiet Standing

?pubmed Jintae Han J Phys Ther Sci. 2013 Nov; 25(11): 1433–1435.

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

・以前に振動刺激で固有受容感覚を錯覚させることがあるとブログで紹介したが、今回は静的立位保持に対して有効であるとの論文を見つけた。興味があったため読むこととした。

 

内 容

背景・目的

・立位保持は3つの感覚統合を必要とする複雑な課題だと言える。その障害は転倒につながる可能性があり、セラピストは対応を求められる。

・振動刺激が座位生活の高齢女性のバランス向上につながったとの報告がある一方、健常成人では効果がなかったとの報告もある。脳卒中者に対する効果も議論の余地があるため、今回、下肢に対して振動刺激を加えた場合、立位保持能力に影響するかを検討する。

 

方法

7名のパーキンソン病患者

8つの振動刺激装置(10g、直径1cm)を両側の前脛骨筋、腓腹筋、大腿二頭筋、大腿直筋の筋腹に貼付した。

・床反力計の上に立たせ、振動刺激の有無で比較した。

・アウトカムはCOP(足圧中心)の動揺と床反力を計測した。

 

結果

・振動の有無によって、COPの総軌跡長に差はみられなかった。しかし、COPの移動面積は有意差があり、振動ありの方で面積が少なかった。

・振動なしに比べて振動ありは内外側方向の床反力最大値が有意に大きかった。

・前後方向、垂直方向の床反力最大値に群間の有意差はみられなかった。

 キャプチャ

キャプチャ1

表:実験結果Jintae Han (2013)より引用

 

私見・明日への臨床アイデア

・振動刺激によりCOPの移動面積が減少し、内外側方向の床反力最大値が上昇した。振動刺激によって重心動揺に対する反応が向上することが示唆されていた。

・今回使用された振動刺激装置は10g、直径1cmで貼付するものであり、非常に簡易で日常生活に応用しやすいと感じた。長時間貼付した場合の作用、副作用、はずした際の効果の持続性などを検討すれば、商品化の可能性があるのではないかと感じた。

 

職種 理学療法士

 

 
 
 

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