【2024年版】脳卒中患者の頚部筋異常緊張が呼吸と動作に与える影響と、リハビリ・環境調整による効果的な解決方法を徹底解説
急性期・慢性期脳卒中患者の頚部筋の異常緊張が呼吸と動作に与える影響
金子先生(リハビリテーション医師): 脳卒中リハビリのエキスパート。新人指導にも定評がある。
丸山さん(新人療法士): 脳卒中リハビリに初めて取り組む若手療法士。熱心に学ぶ姿勢が特徴。
ストーリー開始
金子先生の導入
金子先生:
「丸山さん、今日は脳卒中患者さんの頚部筋の低緊張や過緊張が呼吸や動作にどのような影響を及ぼすかについて話します。これは急性期と慢性期で異なる現象を示すので、それぞれを詳しく見ていきましょう。」
1. 頚部筋の役割と脳卒中後の変化
頚部筋の基本的な機能
-
呼吸機能への寄与:
- 頚部筋、特に胸鎖乳突筋や斜角筋は補助呼吸筋として働き、呼吸の効率を高める。
- 正常では安静呼吸中にはほとんど活動しないが、努力呼吸時に活性化。
-
姿勢制御への関与:
- 頚部筋は頚椎の安定性と全身の姿勢制御に寄与。
- 頚部の位置異常は脊柱全体に影響を及ぼす。
脳卒中後の変化
-
低緊張:
- 頚部筋が十分に収縮しないことで、頭部が前方に落ち込む。
- 結果として呼吸効率低下や視覚情報の取得の不全。
-
過緊張:
- 頚部筋の持続的な収縮による硬直や動作の妨害。
- 特に斜角筋の過緊張は肋骨の引き上げ動作を制限し、呼吸が浅くなる。
丸山さんの質問
丸山さん:
「金子先生、頚部筋の異常緊張がどうして呼吸に影響を与えるのでしょうか?」
2. 頚部筋の異常緊張と呼吸への影響
神経学的視点
-
中枢神経系の影響:
- 脳卒中後、大脳皮質と脳幹の損傷が頚部筋の緊張制御を乱す。
- 呼吸中枢(延髄)の障害が、呼吸リズムや補助呼吸筋の活動パターンを変化させる。
-
反射の亢進または抑制:
- 筋紡錘やゴルジ腱器官の活動異常が過緊張や低緊張を誘発。
バイオメカニクス的視点
-
肋骨の運動制限:
- 頚部筋が過緊張の場合、肋骨の正常な拡張が妨げられる。
- 結果、呼吸時の胸郭の移動が制限される。
-
姿勢の変化による呼吸筋負担の増加:
- 頭部前方位姿勢が横隔膜や外肋間筋に負担をかける。
脳科学的視点
- 可塑性の限界:
- 急性期には過剰な代償活動が生じ、慢性期ではこれが固定化。
- 慢性的な頚部筋の過緊張が皮質-脳幹回路の異常を強化する。
丸山さんの質問
丸山さん:
「過緊張や低緊張が動作にも影響を及ぼすと聞きました。具体的にはどのような点でしょうか?」
3. 頚部筋の異常緊張が動作に与える影響
動作への直接的影響
-
頭部コントロールの喪失:
- 頚部筋の低緊張は、視覚やバランス情報の統合を阻害。
- 結果、歩行や起立時の不安定性が増加。
-
肩甲帯の運動制限:
- 頚部筋の過緊張が肩甲帯を固定化し、上肢運動の自由度を低下。
姿勢制御への影響
- 骨盤前傾:
- 頚部筋の緊張異常が骨盤にまで影響を及ぼす。
- 結果として、重心の移動が制限される。
全身の運動連鎖の崩壊
- 歩行周期の不均衡:
- 頚部筋の過緊張は、対側下肢の推進力低下を誘発。
- 結果として非対称的な歩行パターンが固定化。
金子先生の提案
金子先生:
「頚部筋の状態を改善することは、呼吸機能や全身の動作を大きく向上させます。次に、具体的な評価と介入方法を学びましょう。」
4. 頚部筋の評価とリハビリ介入法
評価
-
緊張評価:
- 修正アシュワーススケール(MAS)で過緊張を測定。
- 圧痛点を確認し、トリガーポイントを評価。
-
姿勢分析:
- 頭部の前方位や側方変位を確認。
- 骨盤との整合性を観察。
リハビリ介入法
-
呼吸トレーニング:
- 横隔膜呼吸を促進し、頚部筋の過活動を抑制。
-
筋膜リリース:
- 頚部筋のトリガーポイントにアプローチし、過緊張を緩和。
-
PNF(固有受容性神経筋促通法):
- 上肢と頚部を組み合わせたパターンで、筋の協調性を再教育。
-
姿勢調整エクササイズ:
- 頚部筋と体幹筋を協調させたエクササイズを実施。
5. 症例と改善例
症例
- 70歳男性
- 脳卒中右片麻痺、頚部筋の過緊張と頭部前方位姿勢。
介入内容
- 横隔膜呼吸と頚部ストレッチを組み合わせたアプローチ。
- PNFを用いて頚部筋と肩甲帯筋群の協調性を改善。
結果
- 呼吸数が安静時で18→12回/分に減少。
- 起立時の安定性が向上し、歩行速度が20%向上。
まとめ
金子先生:
「頚部筋の異常緊張は呼吸や動作のあらゆる面に影響を与えます。急性期と慢性期で異なるアプローチが必要ですが、適切な評価と介入により、大きな改善が見込めます。丸山さん、これを次の患者さんで試してみてください。」
丸山さん:
「ありがとうございます、先生!頚部筋の重要性がよく分かりました!」
論文内容
カテゴリー
タイトル
●脳卒中片麻痺患者に対する頸部トレーニングが呼吸に及ぼす影響とは?
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
●臨床において、体幹等の弱さの代償として頸部を固定したり、相対的な頸部の姿勢により長く歩行をすると苦しくなるなどの患者を見受ける。頸部筋と呼吸の関係について学ぼうと思い、本論文に至る。
内 容
背景
●不安定な頸部の姿勢、筋の不均衡および分節の不安定性は首の痛みを引き起こし、呼吸機能を低下させる可能性があります。
●研究目的は慢性期脳卒中患者の呼吸筋活動と最大随意換気(MVV)に対する頸部の安定化運動の効果を調べることでした。
方法
●慢性期脳卒中患者40名がこの研究に参加しました。ランダムに2つのグループ(20名ずつ)に分けられました。10名の患者が実験から脱落しました(各グループに5名)。
●実験群(n = 15)は、リハビリテーション運動治療に加えて、15分間の頸部安定化運動と15分間の呼吸再訓練運動を行いました。
●対照群(n = 15)は、リハビリテーション運動治療に加えて、30分間の呼吸再訓練運動を実施しました。運動は1日30分、週5回、合計6週間実施されました。主要な呼吸筋とMVVの活動は、実験の前後に測定されました。
●頸部安定化運動としては深部頸部屈筋の強化運動が実施されました。このエクササイズは、頸椎上部の深層筋の頭長筋と頸長筋を強化することを目的としました。胸鎖乳突筋と前斜角筋の浅層筋は弛緩した状態に保たれました。
結果
●実験群と対照群の両方で、実験の前後で主要な呼吸筋とMVVの活動に有意差が見られました。実験群は、対照群と比較して有意に高い増加を示した。
●慢性期脳卒中患者に頸部の安定化運動と呼吸再訓練運動の組み合わせを適用すると、呼吸筋とMVVの活動を増加させることができます。
脳卒中後の頚部筋へのリハビリ介入:呼吸や動作を改善させる具体的手順とポイント
1. 頚部筋の状態を把握する評価手順
1.1 筋緊張の評価
-
修正アシュワーススケール(MAS)
- 頚部筋の過緊張の程度を評価する。
- 特に胸鎖乳突筋や斜角筋の緊張を確認。
-
触診
- 筋硬結や圧痛点の有無を確認。
- 頚部筋の対称性、柔軟性、筋肉の質感を評価。
1.2 呼吸機能の評価
-
腹式呼吸 vs. 胸式呼吸
- 患者が腹式呼吸を使えているか、頚部筋を過剰に使った胸式呼吸に偏っていないか確認。
-
呼吸補助筋の活動観察
- 努力呼吸時に胸鎖乳突筋や斜角筋がどの程度活性化しているかを記録。
1.3 姿勢と運動の評価
-
姿勢評価
- 頭部前方位、側屈、回旋などの変位を確認。
- 頚部と体幹、骨盤とのアライメントを評価。
-
運動評価
- 頚部屈曲、伸展、回旋、側屈などの動作範囲を測定し、筋の拘縮や動作の非対称性を確認。
2. リハビリ介入の具体的手順
2. リラクゼーションを目的とした介入
2.1 頚部筋の深部リラクゼーション
-
自律神経系への介入
- 環境を整え、静かな空間で患者をリラックスさせる。
- 横隔神経刺激を目的に、呼吸リズムに合わせて胸鎖乳突筋や斜角筋を軽く圧迫・リリースする手技を行う。
- 頻度: 1回10~15分、1日1~2回。
-
音楽療法との併用
- 呼吸リズムを安定させるため、スローテンポの音楽を使用。
- 音楽と同期して横隔膜呼吸を促進することで、筋緊張を低下。
3. 筋力強化と協調性向上を目的とした介入
3.1 軽負荷を用いた協調性トレーニング
-
方法:
- セラバンドを使用して頚部筋に軽い抵抗をかける。
- 頭部の屈曲、伸展、回旋動作を行い、筋力と制御能力を向上。
-
ポイント:
- 動作の範囲を制限し、過伸展や誤った筋の使用を防ぐ。
- セラバンドの強度は患者の進捗に応じて調整。
3.2 頚部と体幹を連動させたエクササイズ
- プログラム:
- ベッド上で膝を立てた仰臥位から頭部の軽い持ち上げ運動。
- 頚部筋と腹筋の協調性を高める。
- 動作中、呼吸をコントロールすることを強調。
4. 固有感覚フィードバックを活用した訓練
4.1 ミラーセラピー(鏡療法)
-
目的: 正しい頚部の姿勢を視覚的にフィードバック。
-
方法:
- 鏡を用いて患者が頚部の中立位を意識するよう指導。
- 頭部をゆっくりと回旋させ、姿勢の変化をリアルタイムで観察。
-
利点: 頚部の非対称性や偏位を修正しやすい。
4.2 触覚刺激を活用した訓練
- 方法:
- 頚部筋に軽いタッピングやブラッシングを行い、感覚フィードバックを促進。
- 感覚刺激と動作を組み合わせて、筋活動を引き出す。
5. 呼吸・動作パターンの再学習
5.1 頭部安定化を意識した全身動作訓練
-
方法:
- 座位または立位で、頭部が中立位を保てるように体幹回旋運動を行う。
- 手を組み、体幹と頭部を同時に回旋させることで、頚部筋の過負荷を軽減。
-
進行:
- 初期段階では動作をゆっくりと行い、次第にスピードや負荷を上げる。
6. 神経再教育を目的とした手法
6.1 クロスエクササイズ(交差訓練)
-
目的: 健側の動きを利用して麻痺側の頚部筋を間接的に活性化。
-
方法:
- 健側の回旋や側屈を強調した動作を反復。
- 麻痺側に筋活動を誘発する。
-
理論的背景: 神経学的相互抑制(クロスエデュケーション)を活用。
6.2 原子反射の統合
- 方法:
- モロー反射や緊張性頚反射(ATNR)の評価と統合訓練。
- 麻痺側に対してリズム運動を用いることで、反射を抑制し筋活動を促進。
7. 姿勢維持能力向上のための特定エクササイズ
7.1 頚部安定のためのコアトレーニング
-
プランクバリエーション:
- 頭部中立位を保持しながらプランクを行う。
- 頚部筋と体幹筋の連動性を強化。
-
進行:
- 初期は膝つきプランク、進行に応じてフルプランクへ移行。
7.2 バランスボールを用いた姿勢練習
- 方法:
- バランスボールに座り、頚部の中立を保ちながら体幹を回旋。
- 頚部筋の安定性と動的バランス能力を向上。
8. 筋膜リリースを活用したアプローチ
8.1 頚部筋の筋膜リリース
-
方法:
- ソフトローラーを使用して胸鎖乳突筋や斜角筋を軽くマッサージ。
- 筋膜の緊張を低下させ、動きやすさを改善。
-
頻度: 1日2回、各部位5分間。
8.2 頚部と肩甲帯の連動したリリース
- 方法:
- 肩甲帯周囲の筋膜リリースを同時に行い、頚部筋への影響を軽減。
- 筋膜リリース後に動作練習を実施。
9. 介入の注意点と進行の管理
9.1 注意点
- 頚部筋の過剰負荷を避けるため、痛みや不快感を頻繁に確認。
- 呼吸練習中に酸素飽和度を測定し、低下がないことを確認。
9.2 進行の管理
- 定期的な評価: 筋緊張、呼吸機能、姿勢、動作範囲を2週間ごとに再評価。
- 患者のフィードバック: トレーニングの実感や日常生活での変化を記録。
10. 成功例と臨床応用
症例例
- 患者: 68歳女性、右片麻痺、頚部筋過緊張による呼吸困難。
- 介入内容:
- 横隔膜呼吸トレーニング。
- 頚部筋ストレッチと中立位保持エクササイズ。
- 頭部安定を重視した歩行訓練。
- 結果: 呼吸が安定し、歩行時のバランス能力が10%向上。
まとめ
頚部筋への適切なリハビリ介入は、呼吸と動作の改善に重要な役割を果たします。呼吸補助筋の過剰活動を抑制し、姿勢を改善することで、患者の生活の質を大きく向上させることが可能です。評価と介入を組み合わせた包括的なアプローチを心がけましょう。
新人療法士が音楽を用いたリハビリを行う際のポイント
1. 頚部と胸郭の連動性の理解
- ポイント: 頚部筋は胸郭運動を調整する役割があるため、胸郭の柔軟性や動きも併せて評価する。
- 実践例: 頚部筋のストレッチに加えて、胸郭のモビリティを向上させる運動を組み合わせる。
2. 横隔膜との連携を強化
- ポイント: 横隔膜と頚部筋(特に斜角筋)は換気において補助的役割を果たす。
- 実践例:
- 横隔膜呼吸訓練を先行させ、頚部筋を使用した補助呼吸を最小化。
- 呼吸と頚部筋の筋緊張評価を同時に行う。
3. 頚部筋群の非対称性への着目
- ポイント: 麻痺側では筋力低下、非麻痺側では過緊張が見られることが多い。
- 実践例:
- 麻痺側の筋再教育を目的とした電気刺激を導入。
- 非麻痺側の筋緊張緩和を目的としたリラクゼーション技法を併用。
4. 頚椎安定性の向上
- ポイント: 不安定な頚椎は呼吸や歩行中の姿勢制御を妨げる。
- 実践例:
- 中立位を保持する頚部筋の筋力トレーニング(頚部屈筋や伸筋)。
- 頚椎安定性を高める静的および動的な姿勢調整エクササイズを導入。
5. 頚部伸展筋の過緊張を緩和
- ポイント: 過緊張がある場合、後頭部から肩甲骨上部にかけて呼吸やバランスに悪影響を及ぼす。
- 実践例:
- サーモセラピーや超音波を用いて筋緊張を緩和。
- 姿勢調整と組み合わせた頚部筋の動的ストレッチを実施。
6. 呼吸タイミングと歩行の同期化
- ポイント: 呼吸と歩行のリズムを同期させることで、頚部筋の過剰活動を抑える。
- 実践例:
- 歩行練習中に「呼吸を意識したステップ練習」を指導。
- ペーストレーニング(呼吸と歩行のペースを一致させる練習)を導入。
7. 先行随伴性姿勢調整の評価
- ポイント: 歩行時に頚部筋が過剰に働く場合、体幹や骨盤の姿勢調整が不十分である可能性。
- 実践例:
- 歩行前のリーチ動作を利用した先行随伴性姿勢調整の促進。
- 頚部筋の活動を抑えた状態での骨盤と体幹の動作練習。
8. 頚部筋の固有受容感覚フィードバックの利用
- ポイント: 頚部筋の感覚情報は姿勢制御に密接に関与する。
- 実践例:
- 患者の目を閉じた状態で頚部の動きを感じさせる運動を実施。
- 頚部筋の動きに注意を向けることで、感覚統合を高める。
9. 呼吸補助筋の協調性の強化
- ポイント: 頚部筋と僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋の協調性を高めることが必要。
- 実践例:
- 胸郭と頚部の共同運動を意識したエクササイズを設計。
- 小負荷のダンベルや抵抗バンドを利用した運動を導入。
10. 患者教育と自主トレーニング
- ポイント: 頚部筋の柔軟性や筋力は日常的な自己管理が必要。
- 実践例:
- 自主トレとして、簡単な頚部ストレッチと深呼吸エクササイズを指導。
- 姿勢調整と頚部の使い方について教育資料を提供。
これらのポイントを実践することで、新人療法士が頚部筋を介した呼吸や歩行改善を効果的にサポートできるようになります。
退院後のリハビリは STROKE LABへ
当施設は脳神経疾患や整形外科疾患に対するスペシャリストが皆様のお悩みを解決します。詳しくはHPメニューをご参照ください。
STROKE LAB代表の金子唯史が執筆する 2024年秋ごろ医学書院より発売の「脳の機能解剖とリハビリテーション」から
以下の内容を元に具体的トレーニングを呈示します。
STROKE LABではお悩みに対してリハビリのサポートをさせていただきます。詳しくはHPメニューをご参照ください
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)