【1-2歳】発達段階と発達障害の診断 リハビリテーションから家庭でできるトレーニングまで解説 – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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【1-2歳】発達段階と発達障害の診断 リハビリテーションから家庭でできるトレーニングまで解説

 

発達段階の概要

以下は、乳幼児期の認知発達、運動発達、社会発達、言語発達の各段階を表したものです:

年齢範囲 認知発達 運動発達 社会発達 言語発達
0-3ヶ月 音や視覚刺激に反応; 物体を目で追う 反射運動; 頭を持ち上げる やりとりに応じて笑う; 需要を伝えるために泣く くーくーと声を出し、喜びの声を出す
3-6ヶ月 手や口で物を探索; 親しい顔を認識 転がる; 支持付きで座る 笑ったり、がなったりする; 社交的な遊びを楽しむ 子音を含む音を出し始める
6-9ヶ月 「いいえ」を理解; 自分の名前に反応 支持なしで座る; はいはいする 見知らぬ人への恐怖が始まる; 特定の人を好む 音の連続を発し、声で喜びや不満を表現
9-12ヶ月 ジェスチャーや音をまねる; 正しく物を使い始める 支持付きで立つ; 手助けで歩くかもしれない さよならを手振りで示す; 単純な相互作用のゲーム 「ママ」「パパ」といった簡単な言葉を話す
1-2歳 簡単な指示に従う; 言葉を使い始める 自立して歩く; 走り始める 他の子どもと並んで遊ぶ; 共感を示す 簡単な文を2語で組み合わせる
2-3歳 馴染みのある物を名前で呼ぶ; 形や色で分類 よく登る; スムーズに走る 単純なごっこ遊びを始める; 順番を理解する 短い文を話し、簡単な指示に従う
3-4歳 数字を少し理解し、数えることができる; 質問が多い 三輪車に乗る; 一方の足でホップする 他の子どもと協力して遊ぶ; ルールを理解する 質問をする; 4-5語の文を使う
4-5歳 10以上を数えることができる; 時間の概念を理解 スキップや片足でバランスをとる; バウンドボールをキャッチ 他の子どもとの遊びを楽しむ; 性別に気づく 完全な文を話し、簡単な物語を語る

この表は、乳幼児期の発達段階を示しており、個々の子供によって差があるため、これらは一般的なガイドラインとして参考にされることをお勧めします。

1-2歳を詳しく

1-2歳の発達段階に関する詳しい解説

1. 簡単な指示に従う

1歳から2歳の子どもは、理解力が発達し、簡単な指示に従うことができるようになります。例えば、「ボールを持ってきて」「ここに座って」などの短い命令を理解し、応答することができるようになります。この能力は言語発達と社会的相互作用の重要な基礎となります。

2. 言葉を使い始める

この時期に、子どもは初めての単語を話し始めます。最初は「ママ」や「パパ」などの単語から始まり、徐々に語彙が増えていきます。通常、1歳半頃までには10語以上の語彙を持ち、2歳までには50語以上に増えることが期待されます。言葉を使い始めることは、自己表現や他者とのコミュニケーションの重要な一歩です。

3. 自立して歩く

1歳前後から多くの子どもが歩き始め、1歳半頃には安定して歩くことができるようになります。自立して歩く能力は、探索と独立の重要な段階です。これにより、子どもは周囲の環境を自分のペースで探索し、運動能力を発達させることができます。

4. 走り始める

2歳近くになると、子どもは走ることに挑戦し始めます。初めはぎこちない走り方ですが、徐々にバランスや調整力が向上し、スムーズに走れるようになります。走ることは体力と運動能力の向上に寄与し、遊びの範囲が広がることで社会性も発達します。

5. 他の子どもと並んで遊ぶ

2歳頃になると、他の子どもと並んで遊ぶことができるようになります。この時期の遊びは並行遊びと呼ばれ、同じ空間で別々の活動をすることが多いですが、他の子どもに興味を示し、社会的スキルを学び始めます。

6. 共感を示す

1歳半から2歳にかけて、子どもは他者の感情を理解し、共感を示すことができるようになります。例えば、他の子どもが泣いているときに近寄って慰めようとしたり、大人が悲しんでいるときに抱きしめようとするなどの行動が見られます。共感の能力は、社会的スキルの重要な要素であり、将来の人間関係の基盤となります。

7. 簡単な文を2語で組み合わせる

この時期には、子どもは2語を組み合わせた簡単な文を作るようになります。例えば、「ママ来て」「おやつ欲しい」などのフレーズです。これは文法理解の初期段階であり、言語発達の重要なステップです。

これらの発達段階は、個々の子どもによって異なる速度で進行することがありますが、これらの目安を参考にすることで、子どもの成長をサポートする上で役立ちます。もし発達に遅れが見られる場合は、専門家に相談することをお勧めします。

発達障害の徴候

発達障害は、子どもの発達の中でいくつかの領域において遅れや偏りが見られる状態です。以下のような徴候が見られる場合、発達障害の可能性を考慮する必要があります。ただし、これらの徴候は個々の発達の違いによるものである場合もあるため、専門家の評価が重要です。

1. 簡単な指示に従わない

発達障害の子どもは、年齢相応の指示に従うのが難しい場合があります。例えば、1歳半を過ぎても「ボールを持ってきて」や「ここに座って」といった簡単な指示に反応しないことが多いです。これは、注意力の問題や言語理解の遅れを示している可能性があります。

2. 言葉を使い始めるのが遅い

言葉の発達に遅れが見られることも発達障害の一つの徴候です。通常、1歳半までに10語以上の語彙を持つのが一般的ですが、それを大きく下回る場合、言語発達に遅れがある可能性があります。また、2歳を過ぎても単語の組み合わせが見られない場合も注意が必要です。

3. 自立して歩くのが遅い

運動発達の遅れも発達障害の徴候の一つです。1歳半を過ぎても自立して歩けない、または運動能力が著しく低い場合、発達障害を疑う必要があります。これには、バランスや筋力の問題が含まれることがあります。

4. 他の子どもと遊ばない

他の子どもと並んで遊ぶことが難しい場合や、他の子どもに興味を示さない場合も発達障害の徴候です。例えば、2歳を過ぎても他の子どもと目を合わせたり、共同で遊ぶ行動が見られない場合、社会性の発達に問題がある可能性があります。

5. 共感を示さない

他者の感情に対する共感が欠けている場合も、発達障害の徴候となります。例えば、他の子どもが泣いているときや大人が悲しんでいるときに無反応である場合、共感や社会的理解に問題があるかもしれません。

6. 簡単な文を組み合わせるのが遅い

2歳を過ぎても2語を組み合わせた簡単な文を作ることができない場合、言語発達の遅れが考えられます。これは、発達障害の一つの徴候であり、早期の介入が求められます。

具体的な観察ポイント

  • 目を合わせない: 人と目を合わせることが少ない場合。
  • 名前を呼んでも反応しない: 名前を呼ばれた時に反応が薄い場合。
  • 固執する行動: 特定の物や行動に対して強い執着を示す場合。
  • 変化に対する抵抗: 日常の変化に対して強い抵抗を示す場合。
  • 異常な感覚反応: 音や光、触覚に対する異常な反応がある場合。

これらの徴候が見られる場合、早期に専門家の評価を受けることが重要です。早期発見と介入により、子どもの発達をサポートし、適切な支援を提供することが可能となります。

関連する病気は?

発達障害に関連する疾患は多岐にわたり、それぞれに特有の特徴と診断基準があります。以下は、発達障害に関連する主な疾患です。

1. 自閉症スペクトラム障害(ASD)

自閉症スペクトラム障害は、社会的相互作用の困難さ、コミュニケーションの障害、限定された興味や反復する行動を特徴とする発達障害です。ASDの子どもは、他者との目を合わせることが少なく、共感を示すことが難しいことがあります。また、言葉の発達が遅れることが多いです。

2. 注意欠陥・多動性障害(ADHD)

注意欠陥・多動性障害は、注意力の不足、多動性、衝動性を特徴とする障害です。ADHDの子どもは、指示に従うことが難しかったり、じっとしていられない、集中力が持続しないといった問題が見られます。また、社会的スキルの発達に遅れが見られることがあります。

3. 知的障害(ID)

知的障害は、知的機能の著しい低下を特徴とし、学習や日常生活の活動において困難を伴います。知的障害の子どもは、言葉の発達が遅れたり、指示に従うことが難しかったりすることがあります。また、自立して歩くことや走ることに遅れが見られる場合もあります。

4. 言語発達障害(SLI)

言語発達障害は、言語の理解や表現における困難を特徴とする障害です。SLIの子どもは、言葉の発達が著しく遅れ、簡単な文を組み合わせることが難しいことがあります。また、指示に従うことや他者と遊ぶことが難しい場合があります。

5. 発達性協調運動障害(DCD)

発達性協調運動障害は、運動の調整が困難であり、運動能力の発達に遅れが見られる障害です。DCDの子どもは、自立して歩くことや走ることが難しかったり、他の子どもと遊ぶ際に運動の問題が目立つことがあります。

6. 社会的(実践的)コミュニケーション障害(SCD)

社会的コミュニケーション障害は、社会的なコミュニケーションや対人関係のスキルにおける困難を特徴とする障害です。SCDの子どもは、共感を示すことが難しかったり、他の子どもと遊ぶ際に社会的な相互作用が困難である場合があります。

リハビリテーションは?

発達障害に対するリハビリテーションは、個々の子どものニーズに合わせた多面的なアプローチを取ることが重要です。以下に、各疾患に対する具体的なリハビリテーション方法を解説します。

1. 自閉症スペクトラム障害(ASD)

  • 行動療法(ABA療法): 応用行動分析(ABA)は、望ましい行動を強化し、不適切な行動を減少させるための手法です。
  • 言語療法: 言語の発達を促進するためのセラピー。コミュニケーションスキルを向上させることを目指します。
  • 社会スキルトレーニング: 社会的相互作用や対人関係のスキルを向上させるためのトレーニング。

2. 注意欠陥・多動性障害(ADHD)

  • 認知行動療法(CBT): 衝動性や注意欠陥に対処するための方法を学びます。
  • 行動管理技術: ルーチンの設定や報酬システムを用いて行動を管理します。
  • 運動療法: 体を動かすことで多動性を抑え、集中力を高めます。

3. 知的障害(ID)

  • 個別化教育計画(IEP): 個々のニーズに応じた教育プログラムを作成します。
  • 言語療法と作業療法: 基本的な生活スキルやコミュニケーションスキルを向上させるためのセラピー。
  • 音楽療法と芸術療法: 感覚統合を促進し、情緒的な発達をサポートします。

4. 言語発達障害(SLI)

  • 言語療法: 言語理解と表現のスキルを向上させるための専門的なトレーニング。
  • 音楽療法: 言語リズムや発音を改善するための手法として利用されます。
  • 親子訓練: 親が家庭での言語発達をサポートする方法を学びます。

5. 発達性協調運動障害(DCD)

  • 作業療法: 運動技能を改善し、日常生活動作を向上させるためのトレーニング。
  • 理学療法: 筋力とバランスを向上させるための運動プログラム。
  • 遊びを通じたリハビリ: 遊びを通じて運動技能を自然に発達させるアプローチ。

6. 社会的(実践的)コミュニケーション障害(SCD)

  • 言語療法: 社会的コミュニケーションスキルを向上させるためのトレーニング。
  • 社会スキルトレーニング: 社会的な状況での適切な行動を学びます。
  • グループセラピー: 他の子どもと一緒に社会的スキルを練習する場を提供します。

自宅でできることは?

発達障害の子どものサポートは、家庭環境での取り組みが非常に重要です。母親が自宅でできる具体的な支援方法を以下にまとめました。

1. 安定したルーチンの確立

  • 一貫性のあるスケジュール: 毎日の活動を予測可能にすることで、子どもに安心感を与えます。食事、遊び、学習、睡眠などの時間を決めて、一貫性を持たせることが重要です。
  • 視覚的スケジュール: 絵や写真を使って視覚的に一日の予定を示すと、子どもが何を期待すべきか理解しやすくなります。

2. 言語とコミュニケーションのサポート

  • シンプルな言葉で話す: 短くて明確な言葉を使い、子どもが理解しやすいようにします。
  • 繰り返しと一貫性: 指示や説明を何度も繰り返すことで、子どもが内容を覚えやすくなります。
  • ジェスチャーと視覚的支援: 言葉だけでなく、ジェスチャーや絵カードを使ってコミュニケーションをサポートします。

3. 社会的スキルの強化

  • ロールプレイ: 日常の社会的なシナリオをロールプレイすることで、子どもが適切な行動を学びやすくします。
  • 友だち作りのサポート: プレイデートを設定し、他の子どもと遊ぶ機会を提供します。ただし、無理に長時間一緒にさせるのではなく、短時間から始めると良いです。
  • 感情の表現と理解: 感情の名前を教え、どのように表現するかを学ばせます。絵本や絵カードを使って感情を学ぶことも効果的です。

4. 行動管理とポジティブな強化

  • 行動チャート: 良い行動を示したときにシールやスタンプを貼るチャートを作ります。目標に達したら、小さなご褒美を与えるとモチベーションが高まります。
  • ポジティブなフィードバック: 良い行動や努力に対して積極的に褒めることで、自己肯定感を育みます。
  • 一貫したルールと期待: 家庭内でのルールを一貫して適用し、子どもが期待される行動を理解できるようにします。

5. 感覚統合のサポート

  • 感覚遊び: 感覚の発達を促進する遊びを取り入れます。例えば、粘土遊び、砂遊び、水遊びなど、さまざまな感覚を刺激する活動が効果的です。
  • 静かな環境を提供: 子どもが集中できるように、静かで刺激の少ない環境を整えます。

6. 学習活動のサポート

  • ゲームと遊びを通じた学習: パズルやブロック、絵本などを使って楽しく学べる環境を提供します。
  • 読み聞かせ: 毎日絵本を読み聞かせることで、言語発達と集中力を高めます。
  • 教育アプリやビデオ: 子どもの発達段階に合わせた教育的なアプリやビデオを活用します。

7. 自己ケアとストレス管理

  • サポートグループへの参加: 同じ状況の親たちと情報交換を行い、支援を受けることでストレスを軽減します。
  • 自己ケアの時間を持つ: 自分自身の健康と精神的な安定を保つために、リラックスできる時間を確保します。

8. 専門家との連携

  • 定期的な評価とフィードバック: 子どもの発達状況を定期的に専門家に評価してもらい、フィードバックを受けることで、効果的な支援方法を学びます。
  • 家庭での療法の継続: 言語療法や作業療法で学んだスキルを家庭でも継続して練習することが大切です。

これらの方法を組み合わせて実践することで、発達障害の子どもの成長をサポートし、生活の質を向上させることができます。

STROKE LABではお悩みに対してリハビリのサポートをさせていただきます。詳しくはHPメニューをご参照ください。

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