腰髄損傷(L1-L5)リハビリテーション/ 評価・治療・脊髄損傷・できることは?  – 脳卒中/神経系 自費リハビリ施設 東京 | STROKE LAB
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腰髄損傷(L1-L5)リハビリテーション/ 評価・治療・脊髄損傷・できることは? 

腰髄損傷の概要

1. 腰髄の概要

腰髄は脊髄の下部に位置し、腰椎とともに背骨を構成する重要な部位です。腰椎は腰の部分にあり、L1からL5までの5つの椎骨で構成されています。腰髄は、脳からの神経信号を身体の下半分に伝達し、運動機能や感覚の調整を行います。腰椎は、人体の重心を支えるために頑丈でありながら柔軟性を持ち、立つ、座る、歩くなどの日常動作を可能にします。

腰髄は、腰神経叢(ようしんけいそう)および仙骨神経叢(せんこつしんけいそう)を構成し、下肢と骨盤の器官に神経支配を提供します。これらの神経叢から伸びる神経は、足の筋肉の動きや感覚を制御するため、腰髄の損傷は歩行や立位に大きな影響を及ぼします。

また、腰髄は膀胱や腸の機能の制御にも関与しています。損傷が生じると、排尿や排便の機能に障害が出る可能性があります。腰髄の健康は、生活の質に直結しており、日常生活を維持する上で不可欠です。

分かりやすい頚髄損傷動画解説

内容は、STROKE LAB代表の金子唯史が執筆する 2024年秋ごろ医学書院より発売の「脳の機能解剖とリハビリテーション」から
以下の内容を元に具体的トレーニングを呈示します。


 
 

動画一覧は写真をクリック

 

2. 腰髄損傷による影響

腰髄損傷は、身体の機能に多大な影響をもたらす可能性があります。損傷の程度や位置により、症状や影響の範囲はさまざまです。腰髄の損傷は、軽度な感覚の変化から、下半身の麻痺や運動障害まで多岐にわたります。

一般的な腰髄損傷の影響には、運動機能の制限、感覚の喪失、排尿・排便機能の変化、慢性疼痛などがあります。例えば、L1からL5までの椎骨の損傷は、下肢の筋肉を動かす神経に影響を及ぼすため、歩行や足の動作に支障をきたすことが多くなります。また、腰髄の神経支配領域には感覚機能が含まれるため、損傷により足や臀部の感覚が鈍くなる、もしくは消失する場合もあります。

腰髄損傷は、身体の自律神経にも影響を与える可能性があり、排尿や排便の制御に困難をもたらすことがあります。これは、患者の自立した生活に大きな負担をかける要因となり、日常生活活動のサポートが必要となるケースもあります。

3. 腰髄が支配する筋肉と損傷による機能障害

腰髄は下肢の動きを支配する多くの筋肉に信号を送る役割を担っています。そのため、腰髄損傷が発生すると、特定の筋肉群における運動機能が低下し、様々な動作が困難になることがあります。以下に、腰髄が支配する主要な筋肉と、損傷によって起こり得る機能障害を挙げます。

  • 腸腰筋(ちょうようきん):腰髄から出る神経は腸腰筋を制御し、股関節の屈曲に関与します。損傷が生じると、股関節を曲げる動作が難しくなり、歩行や階段の昇降に支障をきたします。

  • 大腿四頭筋(だいたいしとうきん):この筋肉は膝の伸展を司り、腰髄神経叢からの信号によって制御されます。損傷により、大腿四頭筋が正常に働かなくなると、膝を伸ばす動作が困難になり、立ち上がりや歩行の際に不安定さが生じます。

  • 前脛骨筋(ぜんけいこつきん):前脛骨筋は足首の背屈を行う筋肉であり、腰髄の神経支配を受けています。この筋肉が影響を受けると、足を持ち上げることが難しくなり、歩行時に足先が引っかかりやすくなる(足先の引きずり)が起こります。

  • 下腿三頭筋(かたいさんとうきん):ふくらはぎに位置し、足首の底屈を行う筋肉です。腰髄損傷が下肢の神経に影響を与えると、つま先立ちの動作や歩行時の足の蹴り出しが困難になります。

腰髄損傷によるこれらの機能障害は、日常生活活動におけるさまざまな動作に影響を及ぼします。例えば、歩行、立ち上がり、階段の昇降、さらには靴の着脱などの基本的な動作が難しくなることがあります。これらの症状を軽減し、機能回復を図るためには、適切なリハビリテーションとサポートが不可欠です。

椎骨レベル 神経支配 具体的な損傷の影響(生活場面でできなくなること)
L1 腸腰筋(大腰筋、腸骨筋) – 股関節の屈曲が難しくなるため、ベッドから起き上がる時や椅子から立ち上がる動作が困難になる。
– 足を持ち上げる動作ができないため、ズボンや靴を履く際に足を引き上げることが難しくなる。
L2 腸腰筋、大腿四頭筋、内転筋群 – 股関節の屈曲がさらに制限されるため、階段の昇降や歩行が非常に困難になる。
– 股関節の内転が難しくなるため、座った姿勢で足を閉じる動作ができなくなり、安定して座ることが難しい。
– ベッドや車からの移動が難しくなり、介助が必要になることがある。
L3 大腿四頭筋、内転筋群 – 膝の伸展が難しくなるため、立ち上がりや歩行の際に膝が崩れやすくなり、転倒リスクが高まる。
– 階段の上り下りや椅子からの立ち上がりが困難になり、外出や室内での移動が制限される。
L4 大腿四頭筋、前脛骨筋 – 足首の背屈ができなくなるため、「足先の引っかかり」が起こりやすく、歩行中に足を引きずりやすくなる。
– 歩行速度が遅くなり、長距離の移動や買い物などの日常活動が難しくなる。
– 椅子からの立ち上がりやトイレ動作で、膝を伸ばすことができないため、不安定になる。
L5 前脛骨筋、長母趾伸筋、腓骨筋群 – 足趾の伸展ができなくなるため、歩行時のバランスが悪くなり、足をしっかりと地面に着けることが難しい。
– 足首の背屈が制限されるため、歩行中に足先が引っかかりやすく、頻繁に転倒するリスクが高まる。
– 靴を履くときに足の形を整えることができないため、靴を履く動作が困難になる。

4. 腰髄損傷の原因

腰髄損傷の原因は多岐にわたり、主に外傷性のものと非外傷性のものに分けられます。各原因は損傷の程度や症状に影響を与え、治療方針やリハビリテーションの計画にも関わってきます。

4.1 外傷性腰髄損傷

外傷性腰髄損傷の主な原因には、以下のようなものがあります。

  • 交通事故:自動車やオートバイの事故は、腰椎に強い衝撃を与え、脊髄に損傷を引き起こすことがあります。特に腰椎が折れたり、骨片が脊髄を圧迫したりすることで、神経へのダメージが生じます。

  • 高所からの転落:建設作業や登山、スポーツ活動などでの高所からの転落は、腰椎に過度の圧力をかけ、腰髄損傷のリスクを高めます。落下の衝撃が直接腰椎に伝わることで、脊髄の損傷が発生する可能性があります。

  • スポーツによる負傷:特にコンタクトスポーツ(ラグビー、アメリカンフットボール、格闘技など)では、激しい衝突や不適切な動作により、腰椎に損傷を受けることがあります。これにより、脊髄を保護している構造が破損し、腰髄に影響を与えることがあります。

4.2 非外傷性腰髄損傷

非外傷性の原因には、以下のようなものがあります。

  • 腫瘍:脊椎や脊髄に腫瘍が発生すると、その圧迫により神経機能が低下することがあります。腫瘍の成長に伴い、腰髄が圧迫されて感覚異常や運動機能の低下が生じます。

  • 椎間板ヘルニア:椎間板の変性や損傷により、椎間板の一部が突出し、脊髄や神経根を圧迫することがあります。これにより、腰痛や下肢の痛み、感覚障害、筋力低下などの症状が現れます。

  • 関節炎:関節リウマチや変形性脊椎症などの関節炎が腰椎に影響を及ぼすと、関節の炎症が脊髄を圧迫し、損傷を引き起こす可能性があります。

  • 感染症:脊椎結核や脊髄髄膜炎などの感染症が腰椎や脊髄に影響を与えると、炎症が脊髄を圧迫し、神経障害を引き起こすことがあります。

これらの原因による腰髄損傷は、損傷の程度や発症のスピードに応じて多様な症状を引き起こし、患者の生活の質に大きな影響を与えます。

5. 腰髄損傷の臨床症状

腰髄損傷の症状は、損傷の程度や位置により異なりますが、いくつかの一般的なパターンが見られます。臨床家はこれらの症状を手がかりに、損傷部位の特定やリハビリ計画の立案を行います。

5.1 上肢および下肢の麻痺

腰髄損傷では、主に下肢の運動機能に影響が現れます。具体的には、歩行や立位の維持が困難になり、膝や足首の屈曲・伸展の制御に問題が生じます。このような麻痺は、日常生活において、階段の昇降や車の乗り降りなどの動作に大きな影響を及ぼします。

5.2 感覚の鈍化と細かい運動の低下

腰髄は下肢の感覚情報を脳に伝える役割も持っています。そのため、損傷により、足や臀部において感覚の鈍化、しびれ、ピリピリとした感覚が生じることがあります。また、足先の細かい動作やバランスを保つことが難しくなり、転倒リスクが増加することがあります。

5.3 排便や排尿の制御の変化

腰髄損傷は自律神経にも影響を及ぼし、排尿や排便の制御が困難になることがあります。これにより、尿失禁や尿閉、便秘などの問題が発生し、患者の生活の質を大きく低下させる可能性があります。このため、排泄の管理プログラムの導入が必要となることがあります。

5.4 日常生活と生活の質への影響

これらの症状は、患者の自立した生活を困難にするだけでなく、精神的なストレスや社会的な孤立感を引き起こすこともあります。また、慢性的な痛みやケアの必要性が生じるため、患者とその家族にとって長期的なサポートが重要となります。

6.1 画像検査

  1. X線撮影(X-ray Imaging)

    • 目的:骨折や骨の変形、椎間板の狭小化の確認。
    • 方法:立位または仰臥位で撮影を行い、腰椎の側面像、前後像を取得します。急性損傷では骨折の有無を確認し、慢性の場合は脊椎の変形や安定性を評価します。
    • 注意点:X線では軟部組織や脊髄そのものの状態は評価できないため、あくまで骨の構造的な異常を検出するためのスクリーニングとして使用します。
  2. CTスキャン(Computed Tomography)

    • 目的:骨構造の詳細な評価と椎間板や骨片の状態を確認。
    • 方法:横断面画像を取得し、腰椎の断層像を高精度で描出します。特に、骨の微細な損傷や椎間板の突出、骨片の脊髄圧迫の程度を評価する際に有用です。
    • 注意点:骨構造の評価には優れていますが、軟部組織の詳細な評価には不十分であるため、MRIと併用します。
  3. MRI(磁気共鳴画像法、Magnetic Resonance Imaging)

    • 目的:脊髄、椎間板、神経根、周囲の軟部組織の状態を精密に評価。
    • 方法:患者を仰臥位にして撮影を行い、T1強調像、T2強調像を取得します。腫瘍、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、炎症、出血などの有無を確認します。造影剤を使用することで腫瘍や炎症の詳細な評価が可能です。
    • 注意点:腫瘍や感染症の診断、椎間板ヘルニアの程度や神経根への圧迫の状態を評価するために欠かせない検査です。

6.2 電気生理学的検査

  1. 神経伝導検査(Nerve Conduction Study, NCS)

    • 目的:末梢神経の伝導速度や機能の評価を行い、神経損傷の部位や程度を把握。
    • 方法:神経に電気刺激を与え、電気信号が筋肉に伝わる速度や振幅を記録します。正常値と比較して伝導速度の低下や異常な振幅が認められる場合、神経損傷の可能性を示唆します。
    • 注意点:腰髄損傷の場合、下肢の神経伝導速度を測定し、神経根障害の有無を確認します。
  2. 筋電図(Electromyography, EMG)

    • 目的:筋肉の電気的活動を測定し、筋肉や神経の障害を検出。
    • 方法:細い針電極を筋肉に刺入し、筋活動電位を記録します。筋肉の自発活動、随意収縮時の電位パターンを評価し、神経原性または筋原性の異常を判断します。
    • 注意点:特に下肢の筋肉(前脛骨筋、大腿四頭筋など)を中心に評価し、腰髄損傷による筋力低下や麻痺の有無を確認します。

6.3 臨床評価

  1. 運動検査

    • 目的:下肢筋力の評価と麻痺の程度を把握。
    • 方法:筋力テスト(MMT)を行い、大腿四頭筋、前脛骨筋、腸腰筋など腰髄支配の主要な筋肉群の筋力を評価します。損傷レベルに応じて、筋力低下のパターンを確認します。
    • 注意点:L1からL5までの神経支配に対応する筋群を重点的に評価し、損傷部位の推定に役立てます。
  2. 感覚検査

    • 目的:皮膚感覚の異常を検出し、損傷レベルの特定を行う。
    • 方法:軽い触刺激(綿棒)、痛覚刺激(鈍針)、温度感覚(温冷刺激)を使用して、足部や下肢の感覚を評価します。左右の感覚の違いを比較し、損傷の範囲を確認します。
    • 注意点:腰髄損傷に関連するデルマトーム(皮膚分節)に対応した感覚異常の分布を評価します。
  3. 反射テスト

    • 目的:神経系の異常を評価し、脊髄反射の異常を検出。
    • 方法:膝蓋腱反射やアキレス腱反射を反射ハンマーで評価します。減弱や消失が認められた場合、損傷部位の推定に役立ちます。
    • 注意点:腰髄損傷が疑われる場合、下肢反射の変化に特に注意を払います。
  4. バランスと協調性の評価

    • 目的:姿勢保持と歩行の安定性を確認し、協調運動障害の有無を判断。
    • 方法:患者に座位や立位でバランスを取らせる、歩行テストを行い、姿勢や歩行パターンを観察します。転倒リスクや協調運動の障害の有無を評価します。
    • 注意点:特に歩行時の足の動きや姿勢の崩れ、歩行速度の低下などを確認し、損傷レベルの特定に活用します。

 

リハビリテーションは?

1. ロボットと歩行トレーニング

  • 研究によれば、不完全な脊髄損傷(SCI)患者に対する高強度の歩行トレーニング(LT)は、低強度のトレーニングよりも効果的で、歩行速度や筋肉活動の改善に寄与することが示されています。また、Lokomat®のような体重支持型トレッドミルデバイスを使用することで、下肢の運動機能やバランスを向上させることが報告されています。ロボット補助型の腕のトレーニングも、慢性的な頚髄損傷患者において、Jebsen-Taylor手機能テストやアクションリサーチアームテストで示されたように、腕や手の機能の改善に有効であることが確認されています。

2. 機能的電気刺激(FES)

  • FESは、感覚-運動システムを刺激し、筋肉の活動を生成して運動機能を向上させるために使用されます。FESは、可動性、筋肉活動、心肺機能の向上、体幹の安定性の改善に寄与し、さらには拘縮や褥瘡の予防にも役立ちます。頚髄損傷患者に対しては、NESSH200やCompexなどの上肢用神経補助デバイスが、手の機能を向上させるために使用されます。下肢用FESシステムは、T4-T12レベルの損傷を持つ患者にとって特に有益です。リンク

3. 従来のリハビリテーション

  • 抵抗トレーニング:サーキットレジスタンストレーニング(CRT)は、慢性的な脊髄損傷患者の筋力と機敏性を向上させることが確認されています。これらのエクササイズは日常生活に組み込みやすく、車椅子で実施できます。
  • バランストレーニング:トランポリンを使用したリバウンド療法は、立位のバランスを改善し、安定性の向上に効果的であることが示されています。
  • 有酸素運動:歩行、サイクリング、水泳などの有酸素運動は、心血管の健康を促進し、持久力を高めるために効果的です。リンク: Journal of Public HealthSpringerLink

4. 脊髄刺激

  • 脊髄刺激(SCS)は、運動制御や尿機能などの多くのシステムの回復を促進するための有望な介入法です。非侵襲的な神経調節(経皮的脊髄刺激)は、慢性的な四肢麻痺患者の上肢機能や手の動きを改善する効果が報告されています。硬膜外および経皮的刺激は、痙縮の管理や随意運動の制御の強化にも有用とされています。

これらの研究結果から、革新的な技術と従来のエクササイズを組み合わせた多職種アプローチが、腰髄損傷患者の機能回復に大きく貢献する可能性が示唆されています。

自宅でできるリハビリは?

L1レベルの損傷に対するリハビリ

  • 股関節屈曲運動:仰向けに寝た状態で、片足ずつ膝を曲げてお腹に近づける動作を繰り返します。これにより腸腰筋を刺激し、股関節の屈曲動作を補助します。
  • 椅子からの立ち上がり練習:低めの椅子を使い、手すりや机をサポートにしてゆっくり立ち上がる練習を行います。初めは介助や手すりを使い、慣れてきたらサポートを減らしていきます。
  • 足上げエクササイズ:椅子に座った状態で片足ずつ足を持ち上げる動作を行います。これにより、ズボンや靴を履く際の足の引き上げ動作に対応する筋力を強化します。

L2レベルの損傷に対するリハビリ

  • 股関節の内転・外転練習:仰向けに寝た状態で、膝を曲げたまま左右に開閉する運動を行います。内転筋群を刺激し、股関節の安定性を高めます。
  • 階段ステップ練習:家の階段やステップを使って、片足ずつ昇り降りする動作を練習します。手すりを使って安全に行い、慣れてきたらゆっくりと手すりの使用を減らします。
  • 移動訓練:ベッドから車椅子や椅子への移動を介助者のサポートを借りて繰り返し練習し、少しずつ自立した移動を目指します。

L3レベルの損傷に対するリハビリ

  • 膝伸展エクササイズ:椅子に座った状態で片足ずつ膝を伸ばす動作を行います。タオルや抵抗バンドを使って負荷を調整し、大腿四頭筋の強化を図ります。
  • 立ち上がり練習:手すりや椅子のひじ掛けを使いながら立ち上がりを練習します。膝が崩れないように注意しながら、ゆっくりと動作を繰り返します。
  • 体重移動練習:立った状態で左右にゆっくり体重を移動する練習を行い、バランス感覚を養います。転倒のリスクを避けるために、最初は壁や手すりを支えに行います。

L4レベルの損傷に対するリハビリ

  • 足首の背屈運動:椅子に座った状態で、足首を上下に動かす運動を行います。タオルや抵抗バンドを足に巻いて負荷をかけると、前脛骨筋の強化につながります。
  • 歩行練習:歩行器や手すりを使って室内での歩行練習を行います。足先が引っかからないように意識しながら、ゆっくりと足を運びます。
  • 立ち上がり練習:L3レベルと同様に、椅子から立ち上がる練習を行います。膝をしっかり伸ばす動作を意識して、トイレ動作や日常の立ち上がり動作を補強します。

L5レベルの損傷に対するリハビリ

  • 足趾伸展エクササイズ:床に座り、タオルを使って足の指を伸ばす運動を行います。足のバランスを保つための筋力を強化します。
  • 足首の背屈運動(抵抗バンド付き):足首に抵抗バンドを巻きつけ、足を引き上げる動作を行います。歩行時に足先が引っかかるのを防ぎ、転倒リスクを低減します。
  • 靴の着脱練習:靴を履く動作の練習を繰り返し行います。椅子に座り、足を引き上げて靴を履く際に足首をしっかりと動かすことを意識します。

これらのリハビリを日常的に実施することで、腰髄損傷による機能低下を補い、日常生活動作の改善を目指すことができます。安全に行うためには、家族や介助者のサポートを受けながら行い、無理をせず適切な負荷で進めていくことが重要です。

STROKE LABの脊髄損傷者に対するリハビリ効果

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