北海道作業療法士会で講義させていただきました!!寒~~
11・5に北海道作業療法士会の身体領域で脳血管に関して講義させていただきました。
プログラムは↓↓↓
日帰りだったので、久しぶりの朝の4時30分起きでしかも飛行場到着がギリギリでした。
なんとか羽田に間に合い一安心。
新千歳空港に到着した時の印象・・・
くそ寒いよ~~~
なんということでしょう!
氷点下&雪でした・・・
そこから札幌へ。
駅から見える雪景色はきれいでしたね~。電車内の暖房が暑いくらいでした。
札幌駅から徒歩2分
札幌医療リハビリ専門学校に到着!!!
立地最高ですね!! 雪道は全然慣れておらず、ありがたかったですよ~
70名の作業療法士の方がお集まりになったそうです。
ちなみに釧路からだとバスで5時間30分かかるそうです。僕より早起きですね((+_+))
テーマは脳血管障害の作業療法ですが、その前に今後作業療法士としてどのように臨床スキルを高めていくか??に関するマインドセット的な話を組み込みました。
作業療法士は活躍領域も介入も幅広く、ハンドリングスキル、課題指向、OBPに基づく作業展開であろうと、なんでも個別性に合わせた介入で臨床推論に基づいていれば良いと思います。
作業療法士も職種の前に、個人であり、興味も人生設計も多様です。強み、弱みの領域も当然あります。
ただ、保険下でやるのであれば、保険・税金に見合った、あるいはそれを超えたサービス提供をし、クライエントの健康につながる必要があります。
ですが、技術や概念をひけらかして、まったく健康に繋がっていない介入は問題です。
しかし、そのような介入を監視するシステムは弱く、国民の保険費がどんどん導入されている現状ではセラピストも怠け癖がつき、経験年数を経るにつれて介入がワンパターン化していく恐れもあります。
療法士はクライエントの結果に責任を迫られません。良くならなかったから減給はないです (いまのところ)。
市場原理が働かない領域です (医療に市場原理が働く必要があるかはなんともいえませんが・・・・)
他病院のセラピストとの効果比較よりも職場の同僚との努力量・出世の競争程度です(スキルを高めるために頑張っているセラピストも沢山います)。
そのような悪循環に陥らないよう、どのようなマインドで臨床に臨むかを、症例動画を通じてお話しさせていただきました。
脳血管の作業療法とは・・・というスライドは1枚もいれていません。教科書とネットを読んでくださいというスタンスです。
臨床家は臨床場面を通じて「なぜその介入を行ったのか??」を説明し、リアルな臨床場面の感覚を伝えることが大切だと考えています。
作業療法士はベースはトップダウンが大切だと考えています。
ですが、機能を迫られる職域ではボトムアップとの融合が大切であると考えています。
もちろんクライエントの健康につながるのであれば、ボトムアップが必要でない領域もあると思います。
私はボトムアップが迫られる領域での経験ばかりでしたので、両者の融合の重要性をお伝えしました。
トイレや生活動作から、基本動作を想像、介入できるOT
基本動作から生活を想像、介入できるOT
これはPTの真似事でもなんでもありません。
トイレ動作から基本動作(歩行時のステップや寝返りの回旋など)の側面を丁寧に説明し、トイレ場面で介入できるPTが職場に当たり前にいるでしょうか??? 足部への介入からトイレのステップやリーチを説明できるPTが周りに沢山いるでしょうか???
このスキルの会得には10年以上かかる領域と考えています。
逆バージョンがOTの真似事とも一切思いません。
クライエントの健康に迫るただのプロセスです
PTは基本動作、OTはADLや生活って、そこの間をつなげる職種はだれなのでしょうか??職種間の話し合いではクライエントの機能向上に限界があります。
「ADLの動作分析が難しいです」 という質問を受けました。
当たり前です。ADLは基本動作の融合です。基本動作の分析や介入スキルなくしてADLの動作分析はできません。
「できる」・「できない」という達成レベルの分析や手順などの工程分析はできますが…
単語や文法知らないのに英文の長文は読めるはずがありません。
このような難しく時間がかかる領域のスキルを会得することは、ひとつの武器になると思います。クライエントのニーズに答えられる武器は、専門性を高め、周囲からの需要が高まります。
オフィシャルな講習会の場だからこそ、このような重々しい内容を若いセラピストに伝えられればと思ってお話しさせていただきました。
偉そうなことを言っていますが、僕の1年目も紹介しました 笑
近森リハビリテーション病院時代です。課長や先輩には迷惑ばかりかけていました。僕が東京に行く特に背中を押してくれた先輩・同期です!!
うれしかったことは、北海道内のOT2名の方が、来年東京の病院に異動になるそうで、僕の塾を受けたいと言ってくれたことです。 すでに大阪からも、病院を辞めて東京に移り来年4月から平日の塾に通う予定の方もいます。
STROKELABが作業療法士の卒後教育の一部に貢献できることはありがたいです。僕も元気をもらいました。
今回は日帰りでしたが、今度はゆっくりできるスケジュールが組めればと思います。
運営を行っていただいた道士会のスタッフの方々、このような機会をいただき本当にありがとうございました。
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)