vol.361 :5つのEMG波形で歩行を説明できる!? 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
神経系
タイトル
5つのEMG波形で歩行を説明できる!?
Five basic muscle activation patterns account for muscle activity during human locomotion.PubMed Ivanenko YP et al.(2004)
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・CPGs、筋シナジー(motor modukes)、固有感覚受容器の振る舞いに興味があり、本論文に至る。
内 容
背景・目的
・歩行周期における個々の筋の筋電図(EMG)活動パターンは、被験者間、筋肉内および文脈依存の変動性を示す。本研究では、異なる歩行速度と重力負荷で得られたEMG記録の集合から共通の基礎パターンの問題を検討しました。
・この目的のため、健康被験者は、1,2,3,5kmの速度・体重の35〜95%がハーネスを用いて免荷された状態でトレッドミルを歩くように求められました。
・12~16の同側の下肢筋と体幹筋を記録し、10~15の連続歩行周期の各記録の平均正規化EMGを決定しました。
結果
・歩行中の異なる筋肉にわたる全筋電図波形の変動の約90%を占めることができる 『 5つの基本的な根本的波形 』を特定しました。
・個々の筋肉の活性化パターンは、速度および重力負荷によって変化する可能性はあるが、四肢運動および基本EMG構成要素の両方は、限定された変化しか示しませんでした。
・歩行サイクルの発生起源はヒールストライクのイベントではなく、推進である考えを支持する。
私見・明日への臨床アイデア
・歩行練習をする上で、正しい歩行リズムを獲得するのであれば、筋電図上速度・免荷で大きな変化はないため、負荷量として少ないのであれば、免荷し個々に最適な速度から開始することが難易度として低い課題と考える。慣れたところで、免荷量を下げたり、速度を速めたり・遅くしたりと変化させることが良いのではと思われる。
氏名 shuichi kakusho
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)