立位でのリハビリ 胸腰筋膜を含めた多裂筋、腹横筋への介入 脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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立位でのリハビリ 胸腰筋膜を含めた多裂筋、腹横筋への介入 脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ

今日はprone standingですね。立位や座位(prone sitting)はここ6年くらいで随分ボバースでは浸透しましたよね。
僕が重要だと思うのはどうしても、立位での腹臥位が派手なので、そこに目がいきやすいのですが、

 

むしろ腹臥位になるまでの過程が重要です!

 

前方にうつ伏せになるには、それこそハムストリングスや腰背部の筋群の固定が遠心性に働かなければなりません。これって結構大変なんです。緩めるには、前面の腹筋群や足底の設置など、考慮しなければならないことが多いです。

 

今回以下の論文を久しぶりに見なおしたのですが、胸腰筋膜をテントの屋根に例えた例が面白かったです。筋だけでなく筋膜もとても大切です。例えば多裂筋の走行にそって収縮を入れようとしても筋膜が硬いと難しいです。全く逆方向に誘導した場合でも、筋膜が緩めば多裂筋に収縮が入ることが多いです。

論文はこちら  Core strengthening. Venu Akuthota, MD, Scott F. Nadler, DO
ABSTRACT. Akuthota V, Nadler SF. Core strengthening.
Arch Phys Med Rehabil 2004;85(3 Suppl 1):S86-92.
筋の起始停止だけに惑わされないようにしてください。
大切なことは

患者さんの「反応」です!!

必ずしも1+1になるとは限りません。だって人間ですから(^^)

 

筋膜

 

——-

今日の実技練習は、去年のメアリーリンチのアドバンスコース伝達の復習で、テーマは「prone standing」でした。

近年のボバースの実技は臥位に比べて、よりFunctionalな姿位である立位が増えてきている印象があります。
よりBalanceが不安定となるので、toneは高めやすいですが、代償が生じやすくなることも事実です。したがって、nonNDTの方々からは難しいという意見が良く聞かれます

今回のprone standingでの治療はback muscle優位で、麻痺側の股関節がchanking(結合、集合化)されており、分離(Dechanking)できない患者さんに用いていたとのことです。
そのため、hip strategyとなっており、ankle strategyとしてバランスがとれるように治療で改善することがねらいです。

股関節の分離のためには、まず、骨盤がある程度Freeとなれるよう骨盤、仙骨、胸腰椎へとハンドリングを加えていきました。

ポイントは
重心がつま先(過度な背屈位)とならないよう、踵のBOSを常に仙骨などから感じ取ることです。Prone standing→standing→Prone standing となっていく際に、この踵に重心を送り続けて、仙骨から分節的に抗重力伸展をつくれていけるか?

これが結構難しかったです w(゚o゚)w オオー!

また、セラピストの片足を踏み台の上に置いて、そこにもたれかかってもらう治療なので、かなりセラピストが安定しておかないと対象者が不安定性を感じて代償で止めてくるので注意が必要でした。

また、もたれかかってもらうセラピストの大腿部にしっかりもたれてもらい、安定してもらうことが、その大腿部のBOSに対する骨盤や腰椎の動きを作り出す上で重要でした。

このセラピストの大腿部で腹横筋等にアクセスし、ハンドリングで多裂筋をonにするという言葉がでてきました。多裂筋をonにするといっても、軽度に母指で圧を加える程度の小さな動きでonにしていました。

ここで文献からの抜粋です。
Deep and medial to the erector spinae muscles lay the local muscles. The rotators and intertransversi muscles do not have a great moment . Likely, they represent length transducers or position sensors of a spinal segment by way of their rich composition of muscle spindles
Core strengthening. Arch Phys Med Rehabil 2004;85(3 Suppl 1):S86-92.より

深部と中間部に位置する脊柱起立筋群は局所筋群(深層筋)である。回旋筋、横突間筋群は粗大な運動としては機能しない。それらは、筋紡錘を豊富に備えているため、脊柱部位の位置のセンサーあるいは長さの送信機として機能している

Multifidi have been found to atrophy in people with low back pain7 (LBP).
多裂筋は腰痛患者にいて萎縮していることが明らかとなっている。
Hides JA, Richardson CA, Jull GA. Multifidus muscle recovery is not automatic after resolution of acute, first-episode low back pain. Spine 1996;21:2763-9より.

つまり、多裂筋の機能は運動というよりは、センサーの役割なので、少しの圧で知覚してもらうということが重要であると思います。

実施後は脊柱の伸展や骨盤の分節性がよくなり、立位での靴下はきが治療前よりも、より体幹が伸展して行えたので、崩れが減り楽にできた気がしました。

っd

 

 

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