座位姿勢でリハビリ・セラピーする上でのメリットとデメリット 脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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座位姿勢でリハビリ・セラピーする上でのメリットとデメリット 脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ

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金子コメント

今回は座位でのセラピーに対してこだわって書いています。
 
まぁ長い..よう書いたと思います。でもいい内容です。今回のポイントは「骨盤」です。座位治療のメリットは「骨盤のSchema」を作りやすい、ということです。骨盤は肩甲骨と同じくらい、自分の意識に登らせることが難しい部位です。
 
一方、脳卒中の患者さんで骨盤の問題は多く抱えています。骨盤に付着する体幹筋群や骨盤底筋群、ハムストリングスや腸腰筋などproximalの結集帯といえるのではないでしょうか?
また、高座位や深座位などにも触れています。 

hypertonusの患者さんにおいては深座位やバックレストなどをうまく活用して、tonesを下げることが重要です。
 
一方hypotonusの患者さんにおいては高座位をうまく活用してcoreを高めていくことも重要ですね。
 
下の写真のように、ただバックレストにもたれさせても低緊張のヒトは余計tones落ちますし、hyperなヒトは緩まずにバックレストに抵抗してさらに緊張を強めるヒトもいます。

坐位
座位

本文information

脳卒中の方への座位でのセラピーにおいて心がけておくべきポイント

まずは坐位=骨盤 と呪文のように唱えて覚えてください・・・

 

アブラカタブラ・・・  オオーw(*o*)w

 

今回の勉強会での上司の最初の言葉でした。

 

坐位は骨盤の操作がしやすいため、骨盤のschemaを作り上げる際にはよいポジションとのことです。

 

坐位をとるセッティングとして

 

深座り:大腿部の接触面が増えるためtoneが落ちやすく、また、皮膚の摩擦が生じやすいとのこと
 
浅座り:toneは上昇しやすいが、その分不安定となるため注意が必要。
 
上記2つの中間くらいの位置で、前額面では、上前腸骨棘、大腿部、下腿と第2中足骨が一直線上になり、足底がしっかり接地している坐位となれるようにセッティングします。骨的なalignmentだけでなく筋のalignmentにも注意して修正しておく必要があるようです。
 

続いて、scapla settingに入り、下制内転と挙上外転の評価を行います。

 

下制内転:大胸筋や二頭筋などの短縮を評価したり、肋骨の伸展活動や骨盤、坐骨のalignmentBOSを評価します。

 

挙上外転:広背筋や菱形筋などの短縮や、体幹の伸展をkeepできるかなどを評価します。

挙上外転は屈曲の要素を伴うので、体幹が伸展位の難易度が下制内転よりも上がるので、より、機能的なリーチへのcomponentとして重要となります。

 

続いて、骨盤と下肢の評価に入ります。大腿をプレーシングする際、下肢がつっぱるのか引き込むのかを評価します。

 

つっぱる:立ち上がる際に、足底に乗る前に下肢が突っ張る患者さんを思い出してみてください。プッシャー患者さんのようなタイプがわかりやすいかもしれません。
 
引き込む:股関節屈曲の要素が大きい患者さんです。立ち上がる際に、股関節が屈曲してしまい、殿筋を使用して股関節の伸展へと切り換えるのが苦手な患者さんです。Yhar4以上のパーキンソンの患者さんを想像するとわかりやすいかもしれません。

 

つづいて、下肢に対する骨盤の動きを評価します。骨盤が後傾する際に、従重力にコントロールされるか?前傾する際に抗重力にコントロールできるか?を見ます。

 

特に外側の筋群に着目することが重要なようです。骨盤は構造的に外側の筋群が働いていないと機能につながらないようです。殿筋群や筋膜張筋などが適切な筋緊張を作れているかが重要なようです。 したがって、後傾する際、過剰に外転、外旋位になるような下肢は機能的だとはいえません。 伸展・外転・外旋をうまくcontrolできるかが良い伸展をもっているかの基準となるようです。 このことを知っていれば、立ち上がりに下肢が過度に内転してくる患者さんがいたら、うまくcontrolできていないと判断してもよいのではないでしょうか?
 
ここで、ボバース概念で重要となるポイントを提示していただけました。

 

前にいけるということは後ろがしっかり制御できているということのようです。

 

例えば、歩行で機能的に前方へ歩けるということは、back muscleがしっかり制御できていると考えてよいようです。そのため、バックステップがしっかりできていれば(しっかり抗重力伸展を作れるということ)、前方への歩行は簡単にできるようです。

 

このことは手を挙げるためには、手をしっかり降ろせるか(従重力活動)ということができていれば、手は簡単に挙げれるということにもなります。

 

立ち上がりの際の骨盤の前傾ができるためには、骨盤の後傾がしっかり作れていれば、前傾にいくのは簡単にできるということになります。

 

話が脱線してしまいましたが、この骨盤の操作において、対象者の頭部をセラピストの胸に当てて、視覚を制御し、前庭系をoffに近い状況にすると、骨盤のproprioceptionを作り上げる際によいようです。

 

私が「目をつぶったり、アイマスクを用いて視覚を遮断するのはどうですか?」と質問すると・・

「かなりの判断力や注意力が高い患者さんでないと、目をつぶるという行為自体が、over stimilationになる」とのことです。 「テーブルが置いていることで足が見えにくい状況など、日常に近い状況のセッティングで視覚が遮断されることが過度な刺激にならず、情報の抑制として用いるには良い」とのことです。 逆に言えば、患者さんに機能によっては目を閉じてもらうことも治療選択として取り入れれるということになるので、患者さんの能力の評価が何よりも重要だということがわかりました。

 

対象者のおでこをセラピストの胸に当てた状況で、左右の肩甲骨を両手でとらえ、肩甲骨の内側の筋群をハンドリングしながら、肩甲骨にschemaをつくり、骨盤との連結を作って、骨盤の前後傾を誘導して、骨盤を対象者に感じてもらっていました

 

このハンドリングはかなり難しかったです。 日々練習ありきですね ( ̄▽ ̄;)!!ガーン

 

 

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