Vol.457.感覚入力操作がストレッチ効果を高める!?ストレッチ+αの効果 – STROKE LAB 東京/大阪 自費リハビリ | 脳卒中/神経系
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Vol.457.感覚入力操作がストレッチ効果を高める!?ストレッチ+αの効果

 

 

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カテゴリー

 

神経系

 

タイトル

●感覚入力操作がストレッチ効果を高める!?ストレッチ+αの効果

 

●原著はManipulation of sensory input can improve stretching outcomes.こちら

 

なぜこの論文を読もうと思ったのか?

 

●基本的なストレッチはいくつもやり方の工夫は可能と思われる。しかし、工夫した所で一般的なストレッチと効果に大差なければ、手間なだけで意味がない。電気やセラピーボールなど気になっていた+α手法の効果の論文が目に止まり読むに至る。

 

内 容

 

背景

 

●TENSをストレッチと組み合わせて使用して柔軟性を向上させることをサポートする証拠はさまざまです。ストレッチの前にTENS(100 Hz、40 µs)を10分間適用しても、若い女性のハムストリングスの柔軟性やストレッチ耐性は向上しませんでした。ただし、ストレッチと同時にTENS(50 Hz、筋肉収縮あり)を1分間適用すると、ショートハムストリングス症候群を有する思春期の男性サッカー選手のストレッチだけの群と比較しSLRの角度が大幅に改善されました。

 

●研究の主な目的は、ふくらはぎの筋をストレッチする時に、TENSまたはセラピーボールを使ったセルフマッサージで感覚入力を変えることが、足関節の最大可動域に影響を与えるか評価することでした。ストレッチは、最大許容レベルの不快感(ストレッチ耐性)まで実行された。静的ストレッチ自体は、TENSやマッサージなしで柔軟性を向上させますが、最大随意収縮(MVC)力を一時的に低下させる可能性があります。そこで2つ目の目的は、MVCのトルクと力の安定性に対する2つの条件の影響を判断することでした。

 

方法

 

●参加者は20人のレクリエーション活動中の成人(女性10人、平均年齢25.0±3.7歳、身長172±12 cm、体重68±14 kg)で神経筋障害または下肢損傷の病歴はありませんでした。

 

●参加者は、同じ時刻に少なくとも5日間空いた3つのタイミングで研究室を訪問しました。

 セッションは

 ①治療なしでの単独ストレッチ

 ②TENSを同時適用したストレッチ

 ③セラピーボールで自己マッサージした後にストレッチ

 の3つで、利き足の足関節底屈筋をストレッチすることを試みました。

 研究室に到着すると、参加者はMVC課題を実行してから、利き足の足関節底屈筋と力マッチングタスク(20%MVC)を実行した。足関節最大背屈角度は、各介入前、最後のストレッチ直後、および5分後、10分後、15分後に立位ストレッチ位置で評価された。被験者は測定の合間に座った。 VASを使用して、モーションアセスメントの各範囲で最大の不快(痛み)レベルを記録した。MVCと力のマッチングのタスクは、最終的な可動域評価の15分後に繰り返されました。

 

●ストレッチング手順:参加者は、最大の許容(不快感/痛み)限界までを図の様に立位でのカーフストレッチを行うように指示された。30秒のストレッチを3回行い、ストレッチの間に30秒の休憩を入れた。TENSはストレッチ介入を開始する前に60秒間適用され、ストレッチ中はオンのままで、最後のストレッチ後にオフにされました。 TENSの総治療時間は4分でした。可動域の測定アンプに接続されたデジタルゴニオメーターを使用して、立位での足関節可動域を測定した。

 

 

結果

 

●ストレッチ中のTENSの同時適用はストレッチのみと比較しストレッチの許容範囲や可動域に影響を与えなかった。対照的に、ストレッチ前のセラピーボールによる自己マッサージ後の可動域の増加は、他の2つの群のほぼ2倍でしたセラピーボールによるセルフマッサージの追加により、すべての参加者のMVCトルクが大幅に増加した

 

●3つの条件のベースラインでの可動域に差はありませんでした。 3つの条件すべてで、介入直後の可動域が大幅に増加しました。これは、少なくとも15分間保持されました

 

●各状態の可動域の平均パーセンテージの変化は次のとおりでした。ストレッチのみの群は13±9%、ストレッチ+セラピーボールでの自己マッサージ群は24±17%、ストレッチ+ TENS群は9±7%でした。

 

●MVCトルク値は、条件間でベースラインで一貫していた。各条件の平均変化は、ストレッチ群は–1±13%、ストレッチ+ TENS群は–3±10%、ストレッチ+セラピーボールでのセルフマッサージ群は16±11%でした。

 

●拮抗筋(前脛骨筋)のEMG振幅に有意な変化はありませんでした。 MVC中の共活性化率(前脛骨筋/(内側腓腹筋+ヒラメ筋))は、どの条件でも有意に変化しませんでした。

 

 

 

 

私見・明日への臨床アイデア

 

●セラピーボールの使用などでは、ピンポイントで皮膚や筋筋膜の滑走性の改善も促せる可能性がある。その場合、物理的な抵抗の改善も図れ、筋出力にもプラスの効果があるかもしれない。理論的に考え意味のある+αのストレッチ方法を指導していきたい。

 

 

 

ストレッチの際に役立つ物品について

    https://youtu.be/Pdo4j7lklpI

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