【2022年版】Amadeo™(アマデオ)と従来の作業療法リハビリの効果の比較 脳卒中/脳梗塞リハビリ論文サマリー
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タイトル
●慢性期脳卒中患者におけるロボット支援療法と従来の作業療法との効果の比較
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
●重度麻痺患者によってはロボットや電気刺激など機器を用いた方が運動療法が進む場合もある。実際、研究ではどのように示されているのか学ぶべく本論文に至った。
内 容
背景
●研究目的は慢性期脳卒中患者おける集中的な作業療法と集中的なロボット支援療法の効果を臨床的および神経生理学的観点から評価し比較した。(慢性期脳卒中患者におけるAmadeo™(高性能機器)による手指練習と集中的な作業療法との効果を比較した。)
方法
●脳卒中初発から少なくとも6か月経過した脳卒中患者50人を登録し、2つのグループにランダム化した。
●実験群にはAmadeo™ハンドトレーニング(AHT)が提供されましたが、対照群には作業療法士が指導する従来のハンドトレーニング(CHT)が行われました。
●両方のグループは、8週間連続して週5回、それぞれ45分のハンドトレーニングセッション(それぞれロボットと従来型)を40回受けました。すべての参加者は、ベースライン時およびトレーニング完了後に、臨床的および神経生理学的評価を受けました。
結果
●Amadeo™群は従来の作業療法群と比較し上肢FMAと9穴ペグテストの両方で改善を示しました。Amadeo™群では感覚運動皮質間の増大、半球間抑制の是正が示唆された。
●これらのデータは、従来の作業療法群と比較して、Amadeo™ハンドトレーニング(AHT)の感覚運動皮質間の感覚運動可塑性と半球間抑制のより広いリモデリングを示唆しています。これらの結果は、慢性期脳卒中患者の手機能回復に対する集中的なロボット支援治療の治療的影響に対する神経生理学的サポートを提供します。
私見・明日への臨床アイデア
●Amadeo™はゲーム感覚で訓練を行うため、練習量を稼ぐことが可能である。その課題設定には療法士の臨床力が試される。何か日常生活における目標を設定し、それに即した課題設定を行い、即時的な効果が練習後得られたか確認すると良い。療法士は見守ることが多くなるため基本的には自主練習として、余暇時間に行われるのが良いと思われる。
執筆監修|金子 唯史 STROKE LAB代表
・国家資格(作業療法士)取得
・順天堂大学医学部附属順天堂医院10年勤務
・海外で3年に渡り徒手研修修了
・医学書院「脳卒中の動作分析」など多数執筆
併せて読みたい【脳卒中、上肢、ロボット】関連論文
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)