脳卒中(脳梗塞・脳出血)片麻痺のリハビリ:ハンドリングの極意 その② セラピストは患者治療の前に自分の身体をコントロールできる必要がある
週1回、今年医学書院より発売予定「正常動作分析と脳卒中への臨床応用」の内容の一部を配信しています。
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皆さんこんにちは。
週1ペースで更新していく書籍アップデートコーナー。
本日はハンドリングの極意その2
患者に触る前にセラピストが抗重力姿勢をとれているか?
という点です。
セラピスト自身が抗重力姿勢をとれているか否かは治療する上で重要でとても重要です.
このことを考えているセラピストほど抗重力姿勢がとれていることが多いような気がします.
考えているというのは,患者の反応を受け取ろうとしながら考え,医学的な知識と組み合わせようとするプロセスにあります.
治療に入る前に自己の身体は抗重力的になっているか?
ハンズオンに注意がいき過ぎて過剰な屈曲姿勢になっていないか??
自己のcoreが不安定なあまりハンドリングの手が強くなってはいないか???
セラピスト自身が自己の身体状況をまず把握する必要があります.
理屈で考えると屈曲姿勢になりやすい傾向にあり,セラピーと学習の中でセラピスト自身が自己の身体を作っていくことになるのです.
セラピストにとって楽な姿勢が,ハンドリングにおいて効率的とは限りません.
一場面では代償しながら楽な姿勢であっても,ダイナミックな誘導を要する場面となるとセラピスト自身が不安定となり,患者にもその不安定性が伝わってしまいます.
どんな運動方向にも誘導できるセラピスト自身の身体がまず必要不可欠ですね.
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)