2024年最新版:自費リハビリの市場規模を東京・大阪で徹底分析!マーケット調査・開業に必須!
はじめに
日本における自費リハビリ市場の分析
当施設STROKE LABは2025年でおかげさまで10周年を迎えることとなり、2025年4月に大阪でも店舗をオープンする予定です。今回は、これまでの経験を踏まえ自費リハビリにおけるマーケティング市場をまとめてみましたので参考になれば幸いです。
近年、日本の自費リハビリ市場は着実な成長を遂げています。これは、高齢化社会の進行や健康意識の高まり、そして公的保険の適用外サービスへの需要増加が主な要因です。本分析では、市場の現状、成長要因、課題と機会について詳述します。
自費リハビリのメリットデメリットの記事は→こちら
市場規模と成長動向
具体的な市場規模を示す公的データは限られていますが、民間調査によれば、自費リハビリ市場は年々拡大しており、特に都市部での需要が高まっています。高齢者人口の増加に伴い、今後も市場は拡大傾向を維持すると予測されています。
成長を牽引する要因
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高齢化社会の深化: 2023年時点で、日本の65歳以上の高齢者は総人口の約30%を占めています。この層はリハビリサービスの主要な需要者となっています。
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公的保険外サービスへの需要: 公的保険でカバーされない先進的なリハビリや個別化されたプログラムへのニーズが高まっています。
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健康志向の高まり: 若年層や働き盛りの世代でも、健康維持や生活の質向上を目的にリハビリサービスを利用するケースが増えています。
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テクノロジーの進化: テレリハビリやAIを活用したリハビリ機器の普及が新たな市場を創出しています。
主要な市場プレイヤー
- 専門クリニック・施設: リハビリ専門のクリニックやフィットネス施設が増加しています。
- テクノロジー企業: リハビリ支援ロボットやアプリを開発する企業が市場参入しています。
- オンラインプラットフォーム: オンラインでのリハビリ指導やカウンセリングを提供するサービスが拡大しています。
顧客セグメント
- 高齢者: 介護予防や機能回復を目的に利用。
- ビジネスパーソン: ストレス緩和や体調管理のためのリハビリ。
- アスリート・スポーツ愛好者: パフォーマンス向上や怪我の予防・回復。
課題
- 価格の高さ: 自費であるため、サービス料金が高額になりやすく、利用者層が限定される。
- 人材不足: 専門的な知識と技能を持つリハビリスタッフの確保が難しい。
- 規制の不明確さ: 新しいサービス形態に対する法的な位置づけやガイドラインが未整備。
機会
- デジタルヘルスの活用: オンラインリハビリやデータ分析による個別化サービスの提供。
- 多業種連携: 医療機関やフィットネス業界との協業によるサービス拡充。
- 予防医療へのシフト: 病気の治療だけでなく、予防や健康増進を目的とした市場の開拓。
戦略的提言
- 価格戦略の見直し: サブスクリプションモデルやパッケージサービスでの価格調整。
- 人材育成と確保: 教育機関との連携や社内研修による人材の質向上。
- ブランド力の強化: 信頼性と実績をアピールし、顧客の安心感を高める。
マーケット規模は?
具体的な市場規模を正確に示す公的データは現時点では限られています。しかし、民間の市場調査や業界の報告によれば、日本における自費リハビリ市場は以下のように推定されています。
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市場規模の推定: 自費リハビリ市場は年間で約500億円から700億円程度の規模と推定されています。この数字はリハビリ関連の自費サービス全体を含んでおり、個別のサービスや地域によって差異があります。
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成長率: 市場は年率で5%〜10%の成長を続けていると考えられています。高齢化の進行や健康志向の高まりがこの成長を支えています。
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将来予測: 2025年までに市場規模は1,000億円に達する可能性があるとの予測もあります。これはテクノロジーの進化や新規参入企業の増加によるものです。
注意点
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データの限界: 正確な数字を得るためには、最新の市場調査レポートや業界団体の統計を参照することが重要です。公的データが不足しているため、数字には一定の幅があります。
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市場の定義: 自費リハビリ市場には、リハビリ専門クリニック、フィットネス施設、オンラインサービス、リハビリ機器の販売など多岐にわたるサービスが含まれます。市場規模はこれらすべてを総合した数字である場合があります。
東京都内のマーケット市場は?
東京都内の自費リハビリ市場の正確な規模を示す公式な統計データは現時点で公表されていません。しかし、全国市場規模と東京都の人口や経済活動の特性を考慮することで、ある程度の推定が可能です。
推定方法
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全国市場規模からの比例推定:
- 全国市場規模: 先に述べたように、日本の自費リハビリ市場は年間約500億円から700億円と推定されています。
- 人口比率: 東京都の人口は日本の総人口の約10%(約1,400万人)を占めています。
- 経済活動の集中: 東京都は経済活動が集中しており、高所得者層や健康志向の高い層が多いことから、一人当たりのリハビリサービス利用額が他地域より高い可能性があります。
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都市特性による調整:
- 需要の高さ: 都市部特有の生活習慣病やストレス関連の健康問題が多く、自費リハビリサービスの需要が高いと考えられます。
- 施設数とサービス提供者: 東京都内には多くのリハビリ専門クリニックや施設が存在し、サービスの選択肢が豊富です。
推定市場規模
- 最低推定値: 全国市場規模の10%に相当する約50億円から70億円。
- 調整後の推定値: 経済活動の集中度や需要の高さを考慮すると、全国市場規模の15%から20%を占める可能性があり、約75億円から140億円と推定されます。
注意事項
- データの不確実性: 正確な市場規模を算出するには、最新の詳細な市場調査データが必要です。ここでの推定は公開情報と一般的な経済指標に基づく概算です。
- 市場の多様性: 東京都内でも地域やサービス形態によって市場規模や成長率は異なる可能性があります。例えば、都心部と郊外では需要の質や量が異なることがあります。
- 将来の動向: オンラインリハビリやオンラインサービスの普及により、物理的な地域に限定されない市場拡大も考えられます。
大阪のマーケット市場は?
STROKE LABは2025年4月に大阪支店をオープンする予定です。
大阪府の自費リハビリ市場規模について、公式な統計データは公表されていませんが、全国市場規模や大阪府の人口・経済状況を考慮して推定することが可能です。
推定方法
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全国市場規模からの比例推定
- 全国市場規模: 日本の自費リハビリ市場は年間約500億円から700億円と推定されています。
- 人口比率: 大阪府の人口は約880万人で、日本の総人口(約1億2,500万人)の約7%を占めています。
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都市特性による調整
- 経済規模と高齢化率: 大阪府は日本第2位の経済規模を持ち、高齢化率も全国平均に近い水準です。
- 需要の高さ: 都市部特有の生活習慣や高齢化に伴い、自費リハビリサービスの需要が高いと考えられます。
- サービス提供者の数: 大阪市や周辺都市には多くのリハビリ専門施設やクリニックが存在し、サービスの選択肢が豊富です。
推定市場規模
- 最低推定値: 全国市場規模の7%に相当する約35億円から49億円。
- 調整後の推定値: 経済活動の集中度や需要の高さを考慮すると、全国市場規模の8%から12%を占める可能性があり、約40億円から84億円と推定されます。
注意事項
- データの不確実性: 正確な市場規模を把握するためには、最新の市場調査データや大阪府に特化した統計情報が必要です。
- 地域差: 大阪府内でも、大阪市内と郊外地域では需要やサービス提供状況に差異があります。特に大阪市内は高齢者人口が多く、需要が集中している可能性があります。
- 競合状況: 大阪府は関西地方の中心地であり、他府県からの利用者も見込まれるため、市場規模は更に拡大する可能性があります。
東京と大阪の市場規模を被殻
項目 | 東京 | 大阪 |
---|---|---|
推定市場規模 | 約75億円~140億円 | 約40億円~84億円 |
全国市場に占める割合 | 15%~20% | 8%~12% |
人口 | 約1,400万人 | 約880万人 |
高齢化率 | 約23% | 約27% |
経済規模(名目GDP) | 約106兆円 | 約40兆円 |
市場特性の比較
共通点
- 高齢化の進行: 両都市ともに高齢者人口が多く、リハビリサービスの需要が高い。
- 都市型ライフスタイル: 生活習慣病やストレスによる健康問題が多く、自費リハビリへの関心が高まっている。
相違点
項目 | 東京 | 大阪 |
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経済活動の集中度 | 日本の政治・経済の中心地であり、高所得者層が多い | 商業・サービス業が中心で、地域密着型ビジネスが多い |
サービス提供者の数と種類 | 高度で多様なサービスが多く、新技術の導入も活発 | コストパフォーマンス重視のサービスが多い |
顧客ニーズ | 高品質・先進的なサービスへの需要が高い | 手頃な価格で効果的なサービスへの需要が高い |
成長要因の比較
要因 | 東京 | 大阪 |
---|---|---|
高齢化の深化 | 高齢者数増加で需要拡大 | 高齢化率が高く、需要が顕著 |
健康志向の高まり | 健康・美容への投資意欲が高い | 健康維持と生活の質向上への関心が高い |
テクノロジーの進化 | AI・IoTを活用した先進的サービスが普及 | オンラインリハビリなどの新サービスが浸透中 |
公的保険外サービスへの需要 | 個別化・高付加価値サービスへのニーズが高い | コスト効率の良いサービスへのニーズが高い |
課題の比較
課題 | 東京 | 大阪 |
---|---|---|
価格の高さ | 物価・人件費が高く、サービス料金が高額化 | 利用者の価格感度が高く、価格設定が難しい |
人材不足 | 需要に対して専門人材が不足 | 賃金水準の問題で人材確保が困難 |
競争の激化 | サービス提供者が多く、差別化が必要 | 地域密着型の競合が多く、市場シェア拡大が難しい |
規制とガイドライン | 新サービスに対する法的整備が追いついていない | 法規制の理解と対応が課題 |
機会の比較
機会 | 東京 | 大阪 |
---|---|---|
デジタルヘルスの活用 | 高度なITインフラを活かし、新サービス展開が可能 | オンラインリハビリで広域な顧客獲得が可能 |
多業種連携 | 医療機関やIT企業とのコラボが容易 | 地域企業や大学との連携でサービス拡充 |
予防医療へのシフト | 予防・美容分野での市場拡大余地 | 生活習慣病予防での需要取り込み |
外国人需要 | インバウンド需要による市場拡大 | 関西圏の観光客を対象としたサービス提供 |
戦略的提言の比較
戦略 | 東京 | 大阪 |
---|---|---|
価格戦略 | プレミアムサービスで高価格設定 | サブスクリプションやパッケージで価格調整 |
人材育成と確保 | 高度専門人材の採用と育成に投資 | 地域人材の育成と働きやすい環境整備 |
ブランド力の強化 | 信頼性と先進性をアピール | 地域密着と親しみやすさを強調 |
マーケティング戦略 | デジタルマーケティングで広域に訴求 | 地域イベントやコミュニティを活用 |
結論
東京と大阪はそれぞれ異なる市場特性と課題を持ちながらも、自費リハビリ市場において大きな成長可能性を有しています。
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東京は高い経済力と先進的な技術導入により、高付加価値サービスで市場をリードできます。一方で、競争が激しく差別化が重要です。
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大阪は地域密着型のサービスとコストパフォーマンスで顧客の信頼を獲得できます。人材確保と認知度向上が課題となります。
両都市ともにデジタルヘルスや予防医療へのシフト、多業種連携などの機会を活かし、戦略的な事業展開を行うことで市場での優位性を確立できます。
STROKE LABで意識していることは?
1. 明確なビジョンと目標設定
- ビジョンの共有: 従業員全員がサービスや認知度1位を目指すビジョンを共有し、モチベーションを高める。
- 具体的な目標設定: 市場シェア、売上高、利用者様の数などの把握をしつつ、一番は臨床であり利用者様の健康サポートであることを徹底
2. ニッチ市場への集中
2.1 ペルソナを明確にする
- 脳神経系専門サービス: 脳卒中やパーキンソン病など、特定の疾患や障害に特化したリハビリサービスを提供。
- 療法士教育分野への研鑽: 専門の療法士があこがれる療法士像(知識、技術、人格など)を高め、教育において魅力ある指導ができるように徹底
2.2 差別化されたサービスの提供
- 専門性の高いスタッフ: 従業員の専門スキルを磨き、競合他社との差別化を図る。人材採用が鍵で当施設では療法士教育の塾を展開しており、そこからの採用が多い。
- 最新のリハビリ技術の導入: AIによる提案や免荷式トレッドミルを活用した先進的なリハビリ手法を取り入れる。
3. テクノロジーの活用
3.1 オンラインリハビリの導入
- オンラインサービスの展開: 地理的な制約を超えて全国の顧客にサービスを提供。
3.2 データ分析によるサービス最適化
- 顧客データの活用: リハビリ効果のデータを蓄積・分析し、サービス改善に反映。
- パーソナライズドサービス: 個々の顧客に最適化されたリハビリプランを提供。
4. マーケティング戦略の強化
4.1 デジタルマーケティングの活用
- SNSマーケティング: FacebookやInstagram、Twitter、YouTubeなどでの情報発信と顧客とのエンゲージメント強化。
- コンテンツマーケティング: 書籍を出版しつつ、ブログや動画で専門的な情報を提供し、信頼性を高める。
4.2 オンライン広告の最適化
- SEO対策: ウェブサイトの検索エンジン最適化により、オンラインでの露出を増加。当施設の記事数やPVは自費リハビリ施設で圧倒的に群を抜いている。
5. パートナーシップとネットワーキング
5.1 医療機関との連携
- 病院やクリニックとの提携: 退院後のリハビリを引き受ける形で顧客基盤を拡大。都内大学病院や総合病院との連携を図っている。
- 医師からの紹介: 信頼性の高い紹介ルートを確立。
6. 人材育成と組織力の強化
6.1 スタッフの専門性向上
- 定期的な研修: 最新のリハビリ手法や接客スキルの研修を実施。週1研修
- 資格取得支援: スタッフのスキルアップを支援し、サービス品質を向上。現在、学会発表や認定取得などを推進しています。
6.2 チームワークの促進
- コミュニケーションの活性化: 定期ミーティングや情報共有ツールの活用。
- 目標達成のインセンティブ: 成果に応じた報酬や表彰制度の導入。
7. サービス品質と顧客満足度の向上
7.1 顧客フィードバックの収集
- アンケート調査: サービス利用後の満足度調査を実施。
- オンラインレビューの活用: 顧客の声をウェブサイトやSNSで共有し、信頼性を高める。
7.2 サービス改善への反映
- フィードバックの分析: 顧客の意見を分析し、サービス改善に活用。
- クレーム対応の迅速化: 問題が発生した際の迅速かつ丁寧な対応で信頼関係を構築。
参考サイト
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帝国データバンク
- サイト: 帝国データバンク 公式サイト
- 概要: 企業情報や業界分析レポートを提供しています(※一部有料)。
-
矢野経済研究所
- サイト: 矢野経済研究所 公式サイト
- 概要: 自費リハビリ市場に関する市場調査レポートや業界動向を提供しています(※一部有料)。
-
厚生労働省 統計情報
- サイト: 厚生労働省 公式サイト
- 概要: 高齢化社会や医療・介護に関する最新の統計データや政策情報を提供しています。
-
総務省 統計局「人口推計」
- サイト: 総務省 統計局 人口推計
- 概要: 日本の人口動態や将来の人口推計に関する詳細なデータを入手できます。
退院後のリハビリは STROKE LABへ
当施設は脳神経疾患や整形外科疾患に対するスペシャリストが皆様のお悩みを解決します。詳しくはHPメニューをご参照ください。
STROKE LABではお悩みに対してリハビリのサポートをさせていただきます。詳しくはHPメニューをご参照ください。
1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)