vol.292:志望領域の違いによる認知症への知識と態度 脳卒中/脳梗塞のリハビリ論文サマリー
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カテゴリー
神経系
タイトル
健康領域で働く成人と働いていない成人における認知症に対する知識と態度の比較
Comparison of knowledge of and attitudes toward dementia between health-related and non-health-related university students?PubMed Mi-hyun Yong J Phys Ther Sci. 2015 Dec; 27(12): 3641–3643.
なぜこの論文を読もうと思ったのか?
・認知症を有する利用者様はとても多い。そのご家族様をみていると認知症に対する理解があるかないかで介護負担の度合いが大きく違うように感じる。今回、健康関連の職業を目指すか目指さないかで認知症に対する知識や態度に違いがあるかを調べた論文を見つけ、関心の有無が認知症に対する態度にどう影響するか知りたいと思い読もうと思った。
内 容
背景・目的
・認知症の有病率は年々増加している。
・認知症に対する知識が認知症症状に影響を与えることが報告されている。そのため、認知症に関する教育が重要だと考えられる。
・本研究では健康領域の職業を目指す学生と健康領域とは関係のない職業を目指す学生の間で、認知症に対する知識と態度がどのように違うか比較検討する。
方法
・250名の健康領域を志望する学生とそうでない学生250名
・質問紙を配布。
・質問紙は10の回答者の基礎情報を得るための質問、20の認知症の知識に関する質問、10の認知症に対する態度の質問で構成された。知識に対する質問は、答えが正解なら1ポイント、不正解なら0ポイントとし、得点幅は0-20点とした。認知症に対する態度の質問は1(強く賛成する)と5(全く賛成しない)のアンケートとし、10-50点の得点幅とした。点数が高いほど認知症に対して消極的な態度を取っていると判断した。
結果
表:実験結果 Mi-hyun Yong (2015)より引用
・認知症に対する知識、態度ともに2群間で有意な差がみられた。
私見・明日への臨床アイデア
・健康関連の仕事を目指すか目指さないかで認知症に対する知識態度に差が出ることが分かった。ご家族様の職業も聴取すると利用者様への接し方などを予測することにつながるかもしれない。
職種 理学療法士
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1981 :長崎市生まれ 2003 :国家資格取得後(作業療法士)、高知県の近森リハビリテーション病院 入職 2005 :順天堂大学医学部附属順天堂医院 入職 2012~2014:イギリス(マンチェスター2回,ウェールズ1回)にてボバース上級講習会修了 2015 :約10年間勤務した順天堂医院を退職 2015 :都内文京区に自費リハビリ施設 ニューロリハビリ研究所「STROKE LAB」設立 脳卒中/脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患の方々のリハビリをサポート 2017: YouTube 「STROKE LAB公式チャンネル」「脳リハ.com」開設 現在計 9万人超え 2022~:株式会社STROKE LAB代表取締役に就任 【著書,翻訳書】 近代ボバース概念:ガイアブックス (2011) エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション:ガイアブックス (2014) エビデンスに基づく高齢者の作業療法:ガイアブックス (2014) 新 近代ボバース概念:ガイアブックス (2017) 脳卒中の動作分析:医学書院 (2018) 脳卒中の機能回復:医学書院 (2023) 脳の機能解剖とリハビリテーション:医学書院 (2024)